...虎毛が少し涎(よだれ)をたらしていました故(ゆえ)鵞口瘡(がこうそう)かも知れぬと申して...
伊藤左千夫 「牛舎の日記」
...涎(よだれ)に濡らす慵(ものう)げさ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...口から涎が垂れた...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...幼な子の顎の下にあるべき涎掛けがずれてゐて涎が母親の晴着の襟を汚してゐる...
高見順 「かなしみ」
...いくらか涎(よだれ)を吸い気味にいろんなことを話しかける...
田畑修一郎 「石ころ路」
...涎を滴(た)らして木へしがみついて居たのは誰だい」「それも...
直木三十五 「南国太平記」
...路傍(ろぼう)の淫祠に祈願を籠(こ)め欠(か)けたお地蔵様の頸(くび)に涎掛(よだれかけ)をかけてあげる人たちは娘を芸者に売るかも知れぬ...
永井荷風 「日和下駄」
...ちっぽけな涎掛の紐のつぎ足しをして...
中里介山 「大菩薩峠」
...老人は涎(よだれ)の出そうな口をして云う...
夏目漱石 「草枕」
...眼をあいて涎(よだれ)を垂れて...
夏目漱石 「坑夫」
...反故紙ニモ劣ル偽其昌贋徴明ナドニ流涎シテ...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「好古小言」
...阿伽桶(あかをけ)で涎を三度も掻い出した」「嘘を吐(つ)きやがれ」「屋敷へ歸ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ちゃんと涎を拭いておきなさい...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...口から涎(よだれ)を垂(た)らしそうにして...
広津柳浪 「今戸心中」
...」流れかかった涎(よだれ)を慌てて吸い上げると...
矢田津世子 「罠を跳び越える女」
...いまではこの涎を止めることができないし...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...愛刀家の垂涎(すいぜん)しそうな名作である...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...その手紙へ涎(よだれ)を垂らさんばかりにホクホクしながら...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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