...先生は涎(よだ)れをたらして...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...涎(よだれ)に濡(ぬ)らす慵(ものう)げさ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...それというのがどれもこれも垂涎(すいぜん)三千丈(じょう)の価値あるものばかり...
海野十三 「共軛回転弾」
...お地蔵さんもあたたかい涎かけ汽車が通れば蓬つむ手をいつせいにあげ・何やら咲いてゐる春のかたすみに・明日の米はない夜(ヨル)の子を叱つてゐる(ボクチン風景)此宿はほんたうにわびしい...
種田山頭火 「行乞記」
...白い涎(よだれ)かけが...
直木三十五 「南国太平記」
...涎掛(よだれかけ)だけが残っていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...その下で顎十郎が口の端から涎を垂らして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ちゃんと涎を拭いておきなさい...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...縮れっ毛の坊主襟の愚妻を見て涎(よだれ)を垂らす奴もないんだが...
正宗白鳥 「空想としての新婚旅行」
...そして涎が流れて襟を※(うるほ)した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...口角(こうかく)からは涎(よだれ)が流れていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...涎れの顔をぎんの胸にこすりつけてきた...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
...涎(よだれ)のたれそうな唇でいつまでも笑っていた...
山川方夫 「その一年」
...そして絶えず涎をたらし...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...涎(よだれ)をたらさないばかりな顔である...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼が涎(よだれ)を垂らさんばかりな喜悦(きえつ)をあらわしたのは無理もない...
吉川英治 「新書太閤記」
...唇(くち)から涎(よだれ)をこぼしている...
吉川英治 「親鸞」
...脣(くちびる)には一筋の涎(よだれ)と一本の草を垂らして舌なめずりをしながら...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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