...木は長い間に皆な腐つて跡方も無く消え失せるので今日に残つて居るのは極く稀に玉製のものなどもあるが...
會津八一 「支那の明器」
...この世から間もなくごく下劣なならず者が一人消え失せるだろうということだ!」老人めの激怒は恐しいものだった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...三人の子供を呑み込んで消え失せる...
千家元麿 「自分は見た」
...そう云う疑念も立ちどころに消え失せるのが常であった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そして一斉に廻れ右をして消え失せる...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...所謂秀才教育からもその弊害が消え失せるだろう...
戸坂潤 「社会時評」
...しかしどんな妻の姿も、忽ち消え失せる...
外村繁 「夢幻泡影」
...悲しみと喜びとが生まれ花咲き消え失せるのを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...芸術と人とは太陽にのみ込まれて共に消え失せるがいい! それらは太陽を見ることを妨げるのだ……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...行方も分らず消え失せる...
豊島与志雄 「憑きもの」
...あらゆる物音が消え失せる...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...貧困は後をたち、それとともに放逸や醜業や窃盗や殺害や、あらゆる不徳、あらゆる罪悪は、みな消え失せる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...情(じやう)の火花のぱつと燃えては消え失せる一刹那(いつせつな)の夢こそ乃(すなは)ち熱き此の国の人生の凡(すべ)てゞあらう...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...征服されたものにまで消え失せるところの肯定的なるものの認識によつて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...破(わ)れればたちまち消え失せるはずだ...
南方熊楠 「十二支考」
...有効な行為はじきに消え失せる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その恋はたちまちにして消え失せるが故に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...……肝魂(きもたま)が消え失せるとはこの時の私の事であったろう...
夢野久作 「暗黒公使」
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