...立ちどころに妄想が消え失せるに違いない...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...彼女が何かの用でお客の傍(わき)を向くたびごとに忽然としてその顔面から消え失せるのだったが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...所謂秀才教育からもその弊害が消え失せるだろう...
戸坂潤 「社会時評」
...それがまた消え失せる――いつまで? おそらく永遠に?――消え失せるだろうということを知って...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...眼をやると消え失せるが...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...人類の暗澹(あんたん)たる進行のうちに多くの不幸な人々が相次いで消え失せるあの悲惨な暗黒のうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...貧困は後をたち、それとともに放逸や醜業や窃盗や殺害や、あらゆる不徳、あらゆる罪悪は、みな消え失せる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いずれへか消え失せる...
中里介山 「大菩薩峠」
...根底より消え失せるかと問わば...
新渡戸稲造 「自警録」
...實質なき夢の如く幻の如く消え失せるであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...花がやがてはしおれて消え失せるべく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...しかし夢は消え失せる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...有効な行為はじきに消え失せる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この怨みの脱け殻の鼓とその血統は今日を限りにこの世から消え失せるのだ...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...けれども直ぐに消え失せる...
夢野久作 「白髪小僧」
...……肝魂(きもたま)が消え失せるとはこの時の私の事であったろう...
夢野久作 「暗黒公使」
...それを私は消え失せるまで白眼(にら)み付けた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...警官が片附けたのでなければ消え失せるよりほかになくなりようがない筈だ...
夢野久作 「冥土行進曲」
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