...それからというもの葉子は忘我渾沌(ぼうがこんとん)の歓喜に浸るためには...
有島武郎 「或る女」
...少々の水なら決して浸るような事はありませんよ...
伊藤野枝 「転機」
...夫人を迎えて家庭の団欒(だんらん)の悦びに浸るようになってからは詩人の夢から覚(さ)めて頗(すこぶ)る平穏堅実となったとのみ聞いていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
......
種田山頭火 「行乞記」
...と同時に泣くことの快感に浸るのである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...手先が洗面器に浸るようにした...
豊島与志雄 「擬体」
...君たちの音楽に浸ると僕は風邪(かぜ)をひきそうだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただ現在のうらぶれた無気力な気分に浸るばかりだった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...利根川や漲る水に打ち浸る楊吹きしなふ秋の風かもおぼほしく水泡吹きよする秋風に岸の眞菰に浪越えむとす同廿三日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...自分自身の魂に浸ることいかに誠実にして深いかにあるのだ...
中原中也 「詩論」
...昔の夢に浸ることによって...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...私はシヤツの儘水に浸ると...
原民喜 「廃墟から」
...私はシャツの儘(まま)水に浸ると...
原民喜 「廃墟から」
...昔の気分に浸るのはいいことだし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...だってメアリが病人の寝室に入り浸る筋合いはないもの...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...「僕はこれから何としても、あゝいふ世界に足を踏み入れるぞ、酒に酔つて、詩に浸るのだ...
牧野信一 「思ひ出した事(松竹座)」
...腰まで浸るように水を引いたものだそうですが...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...バルボアは剣と旗とを以て膝の浸るまで海水の中に歩み入り...
和辻哲郎 「鎖国」
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