...もう薄暗い湯壺に浸つてゐると...
芥川龍之介 「槍ヶ嶽紀行」
...半ば水に浸されている足の爪先は...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...私は指を自分の血に浸し...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...毎日毎日こうしてだらけたような生活に浸っていた...
徳田秋声 「足迹」
...そこへばかり入浸(いりびた)っていたんだって...
徳田秋声 「あらくれ」
...足から胴からやがて頭までするすると水中に浸してゆきました……...
豊島与志雄 「渡舟場」
...テナルディエはペンをインキに浸して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...畑に浸みる水の量だけ...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...酒が疊に浸(し)み通つてゐるのも淺ましいかぎりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...テーマ或はモラルが物語全体に浸透してゐなければならぬ...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...非暴力が社會に浸潤して...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「非暴力」
...休みの間、温泉にでも浸り、充分声を治さう...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...身に浸みとおり、性格に喰(く)い入って行った...
本庄陸男 「石狩川」
...沁々とした孤独に浸らう...
牧野信一 「明るく・暗く」
...その水へ半分顔を浸(ひた)して泳(およ)ぎながら横目(よこめ)で海岸の方を見ますと...
宮沢賢治 「イギリス海岸」
...山裾の入り組みが田の中へ複雑な線で入り浸っている...
横光利一 「夜の靴」
...この最後の「幸福の島」もまもなくヨーロッパ文明の洪水に浸された...
和辻哲郎 「アフリカの文化」
...すべて同じき三昧に浸っているかのように見える...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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