...一しお身に浸(し)みる寒さが...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...死ぬまで……そうだ死んでもこの苦しみに浸りきらずに置くものか...
有島武郎 「或る女」
...3.寒氣が浸み通る...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...原野浸毒に因れる茅葭の枯涸及び草屋葺料買入費増加...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...箇に又は箇の浸染した全に到達しなければ...
田山録弥 「雨の日に」
...浸蝕(しんしょく)のまだ若い古生層の山とでは山の形態のちがう上にそれを飾る植物社会に著しい相違が目立つようである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...ピサの傾塔やガリレーの振子よりも彼を喜ばせたものはその浸礼堂の円塔の不思議な反響の現象であった...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...真空技術の知識が浸みこんでいると感じたことである...
中谷宇吉郎 「実験室の記憶」
...加茂(かも)の水の透(す)き徹(とお)るなかに全身を浸(つ)けたときは歯の根が合わぬくらいであった...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...御米(およね)は金盥(かなだらひ)の中(なか)に雜巾(ざふきん)を浸(つ)けて...
夏目漱石 「門」
...四方(しはう)の山(やま)から流(なが)れて來(く)る雨(あめ)の中(なか)に浸(つ)かつて仕舞(しま)ひさうで...
夏目漱石 「門」
...石油が浸(し)みだすというだけが取柄の暑苦しい蛮地で...
久生十蘭 「蝶の絵」
...はげかかつた絆創膏が額にぶらぶらしてゐて椀を口に持つて行く度にずぶりと汁の中に浸(つか)るのや...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...浸透性のインクを使い...
山之口貘 「宝くじ・その後」
...そこから燈油に浸した藁を入れて...
山本周五郎 「風流太平記」
...ずっくり血に浸されていた...
山本周五郎 「山彦乙女」
...腰までも水へ浸して小さな籠へ根気に掻きためてゐる...
吉江喬松 「伊良湖の旅」
...沼地の葦や水溜りの多い湿地に半日も浸(つか)っていたので...
吉川英治 「平の将門」
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