...そういう晩によく遠い沖の海鳴りを聞いた...
寺田寅彦 「夕凪と夕風」
...交流する世界の諸潮流の海鳴りとが...
富永太郎 「断片」
...すさまじい海鳴りがすると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...海鳴りのように聞える...
火野葦平 「花と龍」
...海鳴りの聞える草葺(くさぶ)き小屋のなかで...
本庄陸男 「石狩川」
...はるかなる海鳴りと...
本庄陸男 「石狩川」
...この広間の声々は海鳴りの音に似て来る...
本庄陸男 「石狩川」
...宮古の北方に位する田老(たろう)村は、昭和八年の津浪の時、非常な損害をこうむった所であるが、津浪のあった夜、この村の沖で漁をしていた漁夫によると、海鳴りが聞こえ、サメ縄がパタパタ鳴り、そして南方の沖が夜明けのように明るくなったという(大沢小学校にて聴取)...
武者金吉 「地震なまず」
...かすんで海鳴りのやうに空わたりしてゐる...
室生犀星 「はるあはれ」
...まだ海鳴りは先刻とおなじ同音であった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...むしろこの海鳴りのあるコンクリの四囲の壁がこいが次第にうすい灰鼠をあびている色はどうだろう...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...遠い海鳴りが例によって起り...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...遠い海鳴りのような」宗易は...
吉川英治 「新書太閤記」
...海鳴りのような兵馬の音が...
吉川英治 「新書太閤記」
...暗い松風の音が海鳴りを思わせるばかり淋しかった...
吉川英治 「親鸞」
...ここでは海鳴りがやまずに聞える...
吉川英治 「源頼朝」
...海鳴りの中に、彼女の心はようやくこの頃、落着きを得たようであった...
吉川英治 「源頼朝」
...夜半(よわ)の海鳴りと共に血の燥(さわ)ぎの熄(や)まない折はあっても...
吉川英治 「源頼朝」
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