...「海蛇なんてほんとうにいるの?」しかしその問に答えたのはたった一人(ひとり)海水帽をかぶった...
芥川龍之介 「海のほとり」
...クネクネとまるで海蛇(うみへび)の巣を覗(のぞ)いたときはこうもあろうかというような蠕動(ぜんどう)を始めました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...絡み合った二匹の海蛇(ショウ・オルム)を象(かたど)った精巧な白金の鎖に百何十個も鏤(ちりば)めてあるという...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...海蛇の頸(くび)飾りを追っかけるのに陸の毒蛇のコブラとは! と...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...海蛇(ショウ・オルム)もビョルゲ夫人の腕環(うでわ)も...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...海蛇(ショウ・オルム)の台だ...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...竜駒、海蛇、有るには有るが問題にならぬ」駒井甚三郎は、漁師らのいわゆる「海竜」なるものを、まじめに、つまり科学的に考証してみようと苦心しているが、田山白雲はさのみは追究せずに、「疑心暗鬼でしょう、幽霊の正体見たりなんとかで、つまり、何か彼等が見あやまって、それを一途(いちず)に恐怖の偶像にしてしまったんですね――追究してみれば、存外くだらないことなんだろう」「しかし……」と駒井は、相変らずまじめに考えているのは、よしそのことが暗鬼であるにしても、偶像であるにしても、その暗鬼を映し出した偶像を、浮び上らせた本体というものに、その出来事とは全く離れた水産上の想像を打ちすてておくわけにゆかなかったからです...
中里介山 「大菩薩峠」
...更に水底を匍ふ鼠色の太い海蛇に至る迄...
中島敦 「環礁」
...アラビア人マスージー等の書に見る海蛇(『聖書』の竜(タンニン)と同根)は...
南方熊楠 「十二支考」
...いずれも蛇を竜の幼稚なものとしたので、出雲佐田社(さだのやしろ)へ十月初卯日ごとに竜宮から竜子を献(たてまつ)るというも、実は海蛇だ...
南方熊楠 「十二支考」
...海蛇の事は予在外中数度『ネーチュル』その他でその起原を論戦したが...
南方熊楠 「十二支考」
...また海蛇は陸で運動し得ず...
南方熊楠 「十二支考」
...食用さるる海蛇あるは人も知るが...
南方熊楠 「十二支考」
...琉球で海蛇を食うなどを訛伝(かでん)したものか...
南方熊楠 「十二支考」
...細い海蛇(かいだ)を巻き付けた...
夢野久作 「白髪小僧」
...海蛇(かいだ)のごとく閃めいて見えました...
吉川英治 「江戸三国志」
...海蛇(かいだ)のごとき一本の捕縄(とりなわ)が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ときどきこっそり支那街へ海蛇(うみへび)の料理を食しにいらっしゃる...
吉行エイスケ 「新種族ノラ」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??