...川や海で浮草を見かけた...
...季節外れの浮草が岸辺に打ち上げられていた...
...浮草が漁船のプロペラに絡み、船が進まなくなった...
...着物の柄に浮草をあしらったデザインが可愛かった...
...趣味で浮草展示会に参加した...
...例えば『浮草(うきくさ)』の如き丁度関節炎を憂いて足腰(あしこし)が起(た)たないで臥(ね)ていた最中で...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...多くは身を浮草の西東...
高山樗牛 「瀧口入道」
...小さい浮草が一面にくつついてゐた...
武田麟太郎 「反逆の呂律」
...――所詮、乞食坊主以外の何物でもない私だつた、愚かな旅人として一生流転せずにはゐられない私だつた、浮草のやうに、あの岸からこの岸へ、みじめなやすらかさを享楽してゐる私をあはれみ且つよろこぶ...
種田山頭火 「行乞記」
...またそこにある浮草も...
田山録弥 「あさぢ沼」
...二葉亭の『浮草』も評判な飜訳であつた...
田山録弥 「明治文学の概観」
...皆な『浮草』あたりを標準として進んで行つた...
田山録弥 「明治文学の概観」
...蝋燭の焔は云わば根のない浮草のように果敢(はか)ない弱い感じがある...
寺田寅彦 「石油ランプ」
...流れにのった浮草だ...
豊島与志雄 「死ね!」
...その浮草にすがって一緒に押し流されることについて...
豊島与志雄 「死ね!」
...浮草や木の葉のように風や水のまにまに吹き流されまいとする努力である...
豊島与志雄 「ヒューメーンということに就て」
...下総のお吉去年 別れた下総(しもふさ)のお吉(きち)は今も居るだろか浮草の花かと聞けば浮草の花だと泣いた下総のお吉は今も居るだろか己(おれ)を待ち 待ち下総に嫁にゆかずに居るだろか...
野口雨情 「別後」
...水のなかの浮草は新しい蔓(つる)を張り...
原民喜 「永遠のみどり」
...青い浮草で蔽われた池があるが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼女は腰をこごめて浮草などを...
山之口貘 「初恋のやり直し」
...今は画館と浮草の巻き返った高い金色の門より残ってはおらず...
横光利一 「旅愁」
...浮草のような幾日を過ごしていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...弦之丞様、どこかへ当分の間、私の身を匿(かくま)っておいては下さいませぬか」「というても……」と、かれはいたく迷惑そうに、「この弦之丞自身すらが、流々(るる)に任す無住の浪人、定まる家もない境遇であれば、そなたをどこへ匿(かくも)うてあげる術(すべ)もない」「家がなければ、あなたの袖の蔭へでも、また定まらぬ旅とおっしゃるなら、浮草のように、その旅先へでもよろしゅうございますから」ふと、歩むともなく歩みだす人を追って、お米は懸命にいいすがった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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