...かくの如くにして、平氏政府は、浮島の如く、其根柢より動揺し来れり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...浮島のある池の附近には倒れ重なつた半腐りの幹や枝の間から脊の高い細い樹がよろめくやうに生えてゐます...
江南文三 「佐渡が島から」
...五六丈の上から垂れ下つた藤蔓をたよりに浮島へ渡つて清めようとしたときに池の主が之を見込んでその儘ずるずると引き込んだと言ふ...
江南文三 「佐渡が島から」
...浮島(うきしま)の真菰大尽(まこもだいじん)の次男坊も引懸ったが...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...浮島名物と云うんでさあ」...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...浮島は其の正面に当るから...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...唯万作が見覚えある徳利の如何して流れついたか浮島の南端に流れよったばかりだ...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...どこかに浮島がみえはしないかとあせるだけだ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...武田勝頼が浮島ヶ原へ押しだしてきたとき...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...また浮島ユリとも箱根ユリともいわれる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...南洋からそういう植物をのせたまま浮島が漂って来て...
宮本百合子 「九州の東海岸」
...黒い不潔極まる水面から黒い四角な箱みたいな工場が浮島のように見える...
宮本百合子 「九月の或る日」
...愛鷹(あしたか)山の南麓なる浮島ヶ原なども...
柳田國男 「地名の研究」
...浮島を以て知られている羽前大沼の浮島稲荷神社も古くから例祭は四月八日で...
柳田国男 「年中行事覚書」
...さながら漲(みなぎ)る洪水に分離されて浮島のすがたとなった村々と同じようなもので...
吉川英治 「三国志」
...駿河の浮島ヶ原(沼津附近)まで来た日だった...
吉川英治 「私本太平記」
...「ここは浮島ヶ原...
吉川英治 「私本太平記」
...浮島ヶ原から愛鷹山(あしたかやま)を左に見て進んでいた...
吉川英治 「新書太閤記」
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