...その沫(あわ)は緑銭の水渭(すいい)に浮かべるがごとし(一六)...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...思い浮かべる生者必滅の悲しさ...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...國を出づる時門に倚つて自分を見送つた老母の白髪を思ひ浮かべる...
高濱虚子 「俳諧師」
...いつからさう云ふ悲しげな色を浮かべるやうになつたかと云ふと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...彼は東京の代診時代に覚えた世間慣れた快げな微笑を浮かべることさへできた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...かすかながらもその姿を思い浮かべることができた...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...かえるのような動物を思い浮かべる...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かき」
...アルクイスト、涙を浮かべる...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...その心情その行動を具体的のイメエジとして思い浮かべるのでなくては...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...そうしてあの熱い田舎(いなか)ぜんざいの水っぽい甘さを思い出すと同時になき母のまだ若かった昔の日を思い浮かべることもある...
寺田寅彦 「涼味数題」
...」すると連れは不可解な笑みを浮かべる...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...冷やかな笑いを浮かべる...
外村繁 「澪標」
...極度の侮蔑の色を眼に浮かべるということは...
豊島与志雄 「別れの辞」
...老人は最早瞼をつまみ上げることも薄笑いを浮かべることも止めて...
中島敦 「南島譚」
...彼が微笑を浮かべると...
フランス Anatole France 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...おのれ自身の美の反映にむかって両腕をのばしながら浮かべる...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...前から造らせてあった唐風の船へ急に装飾などをさせて池へ浮かべることにした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さながら「浮かべる長城」のごとく呉へ下った...
吉川英治 「三国志」
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