...唇のあたりに浮かべると...
海野十三 「超人間X号」
...水中に浮かべる微細な藻類(そうるい)をおのれの口のほうへ送ろうとつとめていて...
丘浅次郎 「理想的団体生活」
...國を出づる時門に倚つて自分を見送つた老母の白髪を思ひ浮かべる...
高濱虚子 「俳諧師」
...いつからそう云う悲しげな色を浮かべるようになったかと云うと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...彼は東京の代診時代に覚えた世間慣れた快げな微笑を浮かべることさへできた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...生活を一つの生活としてその具体的なイメィジを思ひ浮かべるための学問的の手つゞきとして...
津田左右吉 「歴史とは何か」
...始めて生活の過程の正しいイメィジを具体的な姿で思ひ浮かべることができるのである...
津田左右吉 「歴史とは何か」
...けれどもそれによって具体的の過程そのものを思い浮かべることはできない...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...かの茫漠(ぼうばく)たるステッペンやパンパスを漂浪する民族との比較を思い浮かべるときにこの日本の地形的特徴の精神的意義がいっそう明瞭(めいりょう)に納得されるであろうと思われる...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...家はさながら大海に浮かべる舟にも似たり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...勝ち誇ったような微笑をにっと浮かべる...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...かなり晴れやかな微笑を浮かべる...
外村繁 「落日の光景」
...ごく明瞭(めいりょう)な一つの小さな楽句を頭に浮かべると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...大なる火炉と巨(おおい)なる鉄敷(かなしき)との周囲闇靄(やみもや)の中に浮かべる漆黒(しっこく)に光る顔...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...袋はここに浮かべるいかだに乗せて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...弟や妹のこと等を思い浮かべると...
松濤明 「再び山へ」
...なお明らかな分化を経験せずして緊密に結合融和せる一つの文化を思い浮かべる...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...人相のない顔を思い浮かべる事は出来ない...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
便利!手書き漢字入力検索