...何匹も水の中に浮いているんだ...
芥川龍之介 「海のほとり」
...この所にルナ・アミーバーが浮いているんだなということが判ったんでいま引張りあげ...
海野十三 「崩れる鬼影」
...夜眼にもくっきりと浮いている...
海野十三 「白蛇の死」
...饂飩粉(うどんこ)を捏(こ)ねたようなものが浮いているスープが出た...
谷崎潤一郎 「細雪」
...要は吸い物椀(わん)の中に浮いているほのかな早松茸(さまつだけ)の匂いを嗅いだ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...水おけに浮いているりんごを口でくわえる芸当...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...勾欄(こうらん)の下を繞(めぐ)って流れる水に浮いている鯉(こい)を眺めながら...
徳田秋声 「仮装人物」
...バケツには湯気のたってる汚いなんとも知れぬ液体のなかになんとも知れぬ草みたいなものの浮いているのが見えていた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...どうして浮いているのか...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...「ボスポルス海で浮いているところを...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...青白く浮いている静脈を...
直木三十五 「南国太平記」
...楽に浮いているようなこころもちで...
中井正一 「美学入門」
...たった一ツさびし気(げ)に浮いているのが見える...
永井荷風 「鐘の声」
...向うに見下(みおろ)す不忍(しのばず)の池(いけ)一面に浮いている破(や)れ蓮(はす)の眺望(ながめ)が...
永井荷風 「曇天」
...女が長えに水に浮いている感じをあらわしたいが...
夏目漱石 「草枕」
...のんきに浮いている泳ぎ自慢のお嬢さんたち...
久生十蘭 「キャラコさん」
...周囲が白紙になっているために空間に浮いているように見える...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この手紙を詰めたビール瓶が一本浮いているのを...
夢野久作 「瓶詰地獄」
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