...浮いたり沈んだりしていた陀多(かんだた)でございます...
芥川龍之介 「蜘蛛の糸」
...その上ほのかに静脈(じやうみやく)の浮いた...
芥川龍之介 「わが散文詩」
...雪の山の上に足をふんばって空に浮いた勇ましい将軍の姿が下ってくる...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...宙に浮いたように前進を停止し...
海野十三 「少年探偵長」
...将軍家はおませの浮いたお心から足利の田舎の骨太のお娘よりも都育ちの嬋娟たる手弱女を欲しかつたのだらう等と...
太宰治 「右大臣実朝」
...――だいいち雑誌を出すなんて浮いた気持ちになれるのがおかしいじゃないですか! 海賊...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...数多い中ですから浮いた話も沢山あるようですが...
辰野九紫 「青バスの女」
...そしてちょっと浮いた気分で...
豊島与志雄 「変る」
...赤錆の浮いた隅つこのをどみには水蟷螂(みづかまきり)があめんぼをとつたり...
中勘助 「銀の匙」
...何の獲物もなく八丁堀まで引揚げた平次は(目黒川に若い女の死骸が浮いた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その同じ黒潮の流れに浮いた屋久島に向つて...
林芙美子 「屋久島紀行」
...夢さら浮いた心では無けれど言甲斐のないお袋と彼の子は定めし爪はじきするであらう...
樋口一葉 「にごりえ」
...あぷあぷと浮いた...
火野葦平 「糞尿譚」
...新吉原の方角から浮いた浮いたの...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...こまかい唐草模様の浮いた四つの壁の中央に今みることの出来るのは一つの大きい花ばかりでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まして浮いたような噂もない...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...滝つぼには落花(はな)の芥(あくた)が浮いたり沈んだりしていた...
吉川英治 「親鸞」
...浮いた話は、この女(ひと)に罪だった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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