...決して(そ)んな浮いた泡のような空想ではなかったので...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...黒田さんの身体は宙に浮いた瞬間...
海野十三 「崩れる鬼影」
...そのうちに空魔艦はふわりと空中に浮いた...
海野十三 「大空魔艦」
...多少水泳の心得があったのでこれも沈めないで体が浮いた...
田中貢太郎 「妖蛸」
...何でも為かねないような浮いた大胆さと不安が見えていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...宙に浮いたものであってはならぬわけだが...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...そんな浮いたことより...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「み旨の天に行なわるるごとく地にも行なわれんことを」鐘は宙に浮いた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...浮いた足並の簇(むら)がるなかでこう云った父の言葉は...
夏目漱石 「行人」
...何の獲物もなく八丁堀まで引揚げた平次は(目黒川に若い女の死骸が浮いた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...浮いた噂などは微塵(みじん)もなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...喜三郎が死骸になつて百本杭(ぐひ)に浮いたと聽いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...夢さら浮いた心では無けれど言甲斐(いひがひ)のないお袋とあの子は定めし爪(つま)はじきするであらう...
樋口一葉 「にごりえ」
...きしゃな白い手首に青筋が浮いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...トオカルの心に祈りが浮いた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...新吉原の方角から浮いた浮いたの...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「現実から足の浮いた...
宮本百合子 「新しい卒業生の皆さんへ」
...浮いた沙汰ではなく...
吉川英治 「親鸞」
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