...浪路を踏むことになった...
...あの役者は、浪路を渡りながら地方巡業をしている...
...浪路の旅もその時代の醍醐味だった...
...今は、もう浪路に出るのも難しい時代になった...
...「浪路」は四字熟語ではありません...
...浪路どのばかりではなく...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...中には浪路の病(いたつき)が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...彼女は、膝を進めて、「それにつきまして、お願いがあるのでござりますが――」「何あに? 願いというのは――」「雪之丞も、いそがしい間を盗んで、折角お顔出しをいたしたいと申すのでござりますゆえ、お声がかりで、お病間まで、招き入れてやりましたら、どのようによろこぶかわかりますまいと存じますが――」それこそ、浪路にとって、わたりに船であった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...――わしは、わしをしんから想ってくれている娘を、欺(あざむ)きおおせねばならぬのであろうか?けれども、彼は、浪路の、しっとりした姿の背景をなす、古土佐絵の、すばらしい金屏(きんぺい)や、床(とこ)の唐美人図や、違い棚の豪奢(ごうしゃ)をきわめた置物、飾物を眺めたとき、弱まった気持を、ふたたび緊張させることが出来た...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...六浪路は目元に、しおを含ませて、美しき俳優(わざおぎ)を、睨(ね)めつけるようにして、「そなたが、わたしの病気(いたつき)の種を、知らぬなぞと言わせませぬぞ、そなただけが知っていること――みんなみんな、一目、逢うてからの、この悩みではござりませぬか?」雪之丞は目を反(そ)らさず、寧(むし)ろ冷たすぎる微笑で受けて、「わたくしが、あなたさまのお煩いの因(もと)になったと仰(おお)せなさりますか――ほ、ほほ」と、まるで、女のように、艶冶(なまめ)かしく笑ったが、「あまりお言葉がうるわしゅう響きますほどに、わたくしのような痴(おろ)かなものは、とかくそのままに思い込みますと、どのようなことになるかわかりませぬ――御戯(おたわむ)れは、大がいになされて下さりませ」「太夫、まだ、それを、お言いなさるか?」と、浪路は、ぐっと、杯を干して、下に置いた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...浪路は狼(あわ)てて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...浪路の白い和らかい肌の下には...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何という悩ましさ!六浪路は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...浪路のたわけた言葉を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...浪路は、まるで、親友に対するように、千世に頼んだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...よさそうなものと思いますが――」浪路は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...九隠れ家を出た二ツの人影は、いうまでもなく、浪路、甚太郎だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...浪路は、血に染んだ懐剣をにぎりしめたまま、棒立ちに、見下ろしていた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...美しき浪路をかつぎ入れようと...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...気を失ってしまっている浪路を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...浪路とやらであったなら!その時には...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夜更けだし――」浪路は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...今は、父子、死んだ浪路より、わが身の上と、いそいそと談合にふけっているうちに、宵(よい)もすぎたが、すると、家来が来て、中村座の雪之丞が、久々にて、機嫌うかがいのため、参館したことを知らせるのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
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