...青砥が浪々(ろうろう)の身で...
太宰治 「新釈諸国噺」
...彼が石田家を浪々した真の事情は他に存する...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...浪々の身となって...
直木三十五 「死までを語る」
...津田君が三十匁の出殻(でがら)を浪々(なみなみ)この安茶碗についでくれた時余は何となく厭(いや)な心持がして飲む気がしなくなった...
夏目漱石 「琴のそら音」
...京焼の安茶碗に番茶を浪々(なみなみ)と注(つ)いで...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...浪々の身ではそんな佛壇を裏長屋に置くわけにも行かないと仰しやつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...浪々の身になつた伜を誘つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今は浪々の身で金ツけとは縁がない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今は浪々の身であつても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五年ほど前浪々の身で亡くなりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...山野一郎・原田耕造など目下浪々の人々来る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...わしは根岸に住居いたして当時浪々の大戸主水(もんど)...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...同じ浪々の境界、等しく兇悪性を持った三人の中にあっても、大藩の指南番であっただけに、やはり彼が一番光っているのは止むを得ない...
吉川英治 「剣難女難」
...浪々の身によく節義をまもり...
吉川英治 「三国志」
...十八年のあいだ諸州を浪々していたものである...
吉川英治 「新書太閤記」
...いまでこそ浪々の身だが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...一同浪々の身なので...
吉川英治 「新・水滸伝」
...このままにしておきますか」「浪々して以来の置物(かたみ)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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