...天風海濤(てんぷうかいたう)の蒼々浪々たるの処...
芥川龍之介 「骨董羹」
...その浪々の道すぢを自分に言訳するために...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...片っぽだけ浪々(なみなみ)と水をたたえている...
谷譲次 「踊る地平線」
...いまは浪々の身の上だ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...どうして彼は今の浪々の少年の身でそれを得たか...
中里介山 「大菩薩峠」
...浪々の身になった倅を誘って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五年ほど前浪々の身で亡くなりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...山野一郎・原田耕造など目下浪々の人々来る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...三年以前浪々の貧中死なせましたが...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...あれだけの浪々の身を通つた人々が...
吉川英治 「折々の記」
...同じ浪々の境界、等しく兇悪性を持った三人の中にあっても、大藩の指南番であっただけに、やはり彼が一番光っているのは止むを得ない...
吉川英治 「剣難女難」
...何卒今宵はこのままお暇下しおかれとう存じまする」「玄蕃が浪々のうちはとにかく...
吉川英治 「剣難女難」
...浪々の身によく節義をまもり...
吉川英治 「三国志」
...かつて、まだ光秀が、江湖を浪々して、病中の薬代にも、旅籠料(はたごりょう)にも窮していたとき、彼女がみどりの黒髪を切って金に換え、その急場を切りぬけて、良人(おっと)の素志(そし)を励ましたことなどは――彼女自身はおくびにも語ったことはないが、三ばんめの娘伽羅沙(がらしゃ)の良人(おっと)細川忠興(ただおき)の父――細川藤孝は酔うとよくこのはなしを持ち出して、光秀の苦笑を求めたものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...十八年のあいだ諸州を浪々していたものである...
吉川英治 「新書太閤記」
...これから先どこへ浪々(ろうろう)の晩年を...
吉川英治 「新書太閤記」
...かかる浪々にあるかといえば...
吉川英治 「新・水滸伝」
...今では浪々の青木丹左が子ではない...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??