...その浪々の道すぢを自分に言訳するために...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...彼が石田家を浪々した真の事情は他に存する...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...浪々の身となって...
直木三十五 「死までを語る」
...飄々浪々(ひょうひょうろうろう)としてこの岩倉谷に入り込みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...浪々の身ではそんな仏壇を裏長屋に置くわけにも行かないとおっしゃって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浪々の身になった倅を誘って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...惡人の讒言(ざんげん)で浪々の身となり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今は浪々の身で金ツけとは縁がない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お互いに浪々の身と...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...いわゆる長々の浪々...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...云はゞ奴の為に私はこのやうに浅間しい浪々の身分とは化したのである...
牧野信一 「酒盗人」
...鳶か鷹か封建社會にも「浪人」とか「浪々の身」とか「浪宅」とか「蟄居」などゝいふ言葉が...
吉川英治 「折々の記」
...同じ浪々の境界、等しく兇悪性を持った三人の中にあっても、大藩の指南番であっただけに、やはり彼が一番光っているのは止むを得ない...
吉川英治 「剣難女難」
...空しく世路(せいろ)を浪々しておるうち...
吉川英治 「私本太平記」
...かつて、まだ光秀が、江湖を浪々して、病中の薬代にも、旅籠料(はたごりょう)にも窮していたとき、彼女がみどりの黒髪を切って金に換え、その急場を切りぬけて、良人(おっと)の素志(そし)を励ましたことなどは――彼女自身はおくびにも語ったことはないが、三ばんめの娘伽羅沙(がらしゃ)の良人(おっと)細川忠興(ただおき)の父――細川藤孝は酔うとよくこのはなしを持ち出して、光秀の苦笑を求めたものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...一同浪々の身なので...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その浪々中困窮はしたろうが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...今では浪々の青木丹左が子ではない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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