...彼が石田家を浪々した真の事情は他に存する...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...いまは浪々の身の上だ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...飄々浪々(ひょうひょうろうろう)としてこの岩倉谷に入り込みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...浪々の身になってからは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浪々の身ではそんな仏壇を裏長屋に置くわけにも行かないとおっしゃって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今は浪々の身で金っ気とは縁が無い...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いわゆる長々の浪々...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...それ以来ながらくの浪々...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...山野一郎・原田耕造など目下浪々の人々来る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...云はゞ奴の為に私はこのやうに浅間しい浪々の身分とは化したのである...
牧野信一 「酒盗人」
...わしは根岸に住居いたして当時浪々の大戸主水(もんど)...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...しまいに持彦も官を免ぜられて浪々の身となってしまうであろう...
室生犀星 「花桐」
...三年以前浪々の貧中死なせましたが...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...鳶か鷹か封建社會にも「浪人」とか「浪々の身」とか「浪宅」とか「蟄居」などゝいふ言葉が...
吉川英治 「折々の記」
...空しく世路(せいろ)を浪々しておるうち...
吉川英治 「私本太平記」
...十八年のあいだ諸州を浪々していたものである...
吉川英治 「新書太閤記」
...一同浪々の身なので...
吉川英治 「新・水滸伝」
...このままにしておきますか」「浪々して以来の置物(かたみ)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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