...『八犬伝』でも浜路(はまじ)や雛衣(ひなきぬ)の口説(くどき)が称讃されてるのは強(あなが)ち文章のためばかりではない...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...今の燕楽軒から白十字・パラダイス・鉢の木が軒を並べるあたりが道節の寂寞道人肩柳(じゃくまくどうじんけんりゅう)や浜路の史跡である...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...小脇に引っ抱えてズルんかズルんか引き摺って来て南弥六(なみろく)に邪魔をされ折角誘拐して来た浜路を伏姫神霊に取り返される...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...ただのお客様として扱っておったのですが或る時買った本を東横浜路景雲里二十三号の宅へ届けて呉れといわれた時にお名前はと聞いたら周樹人といわれたので...
内山完造 「魯迅さん」
...片袖(かたそで)をくわえている浜路の後ろに...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...武家風でツンとしたところのある浜路に比べると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...『私が浜路でございます』と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それは、今から十九年前のこと、旗本大坪石見の奥方は、娘浜路を産んで間もなく亡くなり、嬰児(えいじ)は草加の百姓午吉夫婦に預けられて、三つになるまで育ち、それから小日向(こびなた)の大坪家へ帰されたのですが、お関に言わせると、午吉夫婦は自分の娘お関が、里子の浜路と、よく似ているのを幸い、娘をゆくゆく大旗本の跡取り娘にするため、人知れず取換えて育て上げ、浜路をお関にして手許に留めおき、お関を浜路として、三つになる時小日向のお屋敷へ返した――というのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お関の浜路は、何の作意もなく静かな調子でつづけます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大急ぎで入ったんですもの」お関の浜路の言葉はあまりにも常識の桁(けた)を外れますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「いや一向――私は滅多に浜路さんとは口をきかないのでな」宇佐川鉄馬は照れ臭そうに笑います...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先刻まで私は真物(ほんもの)の浜路だなんて言い張っていたが――もっともそんな天一坊気取りさえなければ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次はお関の浜路の部屋に飛込みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浜路は誰も気の付かぬところで飢死(うえじに)だぞ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浜路のいる場所を教えてくれ」縁側から跣足(はだし)のまま飛降りて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浜路を助けてくれ」「嫌だ」「鉄馬」「…………」「鉄馬」大坪石見が生垣を押破って飛付いた時は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「あッ」中には娘浜路が滅茶滅茶に縛られた上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...君は浜路(はまじ)に襲われた犬塚(いぬづか)信乃(しの)のように...
森鴎外 「二人の友」
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