...突然「敷島」を三つ浚(さら)つて遁げた事を思出した...
石川啄木 「病院の窓」
...篠懸(すゞかけ)の葉は翼(つばさ)撃(う)たれし鳥に似て次々に黒く縺れて浚はれゆく...
伊東静雄 「詩集夏花」
...すぐお浚へにかゝりませう...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...テヴェレ川を浚渫し...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...自分(じぶん)の寝台(ねだい)の上(うえ)に洗(あら)い浚(ざら)い広(ひろ)げて...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...自由な体になってしまえば三野村がすぐ浚(さら)って去(い)ったにちがいない...
近松秋江 「霜凍る宵」
...県から水電会社への課税のやうな意味で大正池の泥浚へをやらせてゐるのだといふ...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...今日も来て井戸を浚(さら)えてくれた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一月ばかりして大仕掛(おほじかけ)に井浚(いどさらへ)をすることにした...
徳冨盧花 「水汲み」
...其穿つた跡まで掻き浚つた樣になつて居る...
長塚節 「痍のあと」
...洗(あら)ひ浚(ざら)ひ自分の弱点を打(う)ち明(あ)けては...
夏目漱石 「それから」
...二段ずつお浚(さら)いのように唄(うた)わされた...
長谷川時雨 「テンコツさん一家」
...井戸浚(さら)えもせんでよかろ」朝...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...浚渫船で蒸汽を上げるのに...
葉山嘉樹 「浚渫船」
...……非人寄場(よせば)の勧化(かんげ)比丘尼のほうも残らず浚(さら)いましたが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...早く浚(さら)えて清くせよと出たので...
柳田國男 「日本の伝説」
...泥を浚(さら)ったり...
山本周五郎 「ひとごろし」
...」彼は宮子の胴を浚(さら)うようにひっかかえると...
横光利一 「上海」
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