...それから大きい浚泄船(しゅんせつせん)が一艘起重機をもたげた向う河岸も勿論「首尾の松」や土蔵の多い昔の「一番堀」や「二番堀」ではない...
芥川龍之介 「本所両国」
...『人(ひと)を浚(さら)うということが本当(ほんとう)にできるものでございますか?』そう私(わたくし)が訊(たず)ねますと...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...二度も浚ったに拘らず...
犬田卯 「沼畔小話集」
...井戸浚(さら)いもやったでしょうから...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...それは前夜浚われたと思い込んでいたかの少女であったから...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...「何だつて乃公(おれ)に断りなしに皆を引(ひ)つ浚(さら)つて往(ゆ)くのだらう...
薄田泣菫 「茶話」
...県から水電会社への課税のような意味で大正池の泥浚(さら)えをやらせているのだという...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...不意に浚(さら)って行ってしまった...
徳田秋声 「仮装人物」
...信者仲間の人達が来て井浚(いどさら)えをやってくれた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...纏(まと)まった金だけを引浚(ひっさら)って悠々として出て行く...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに足を浚(さら)われた北原は...
中里介山 「大菩薩峠」
...私の心を浚((さら))ひ清めよ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...鋸(のこぎり)の目立(めた)ての様な声を出して御浚ひをする...
夏目漱石 「それから」
...引つ浚はうとしたのを...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...「三月八日浚明院殿(しゆんめいゐんでん)御追善(ごつゐぜん)の爲...
森鴎外 「ぢいさんばあさん」
...京でも江戸でもこの日井戸を浚(さら)え...
柳田国男 「年中行事覚書」
...そのつぎは池浚(いけさら)え溝(みぞ)なおし...
柳田国男 「母の手毬歌」
...黎陽(れいよう)(河南省・浚県附近)――そこの対陣は思いのほか長期になった...
吉川英治 「三国志」
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