...永井君が有樂座で清元のお浚ひ會に...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...五歳の新坊が足を浚はれて...
石川啄木 「鳥影」
...河南(かなん)の方は? おお土匪(どひ)が人質を浚(さら)ってゆく...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...港(みなと)の奧(おく)では四十尺(しじゆつしやく)に達(たつ)して多(おほ)くの家屋(かおく)を浚(さら)ひ人命(じんめい)を奪(うば)つた...
今村明恒 「地震の話」
...都々逸(どどいつ)やらのお浚(さら)ひをして歩いた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あの浚渫機の爪(つめ)の間にさらえ込むのさ」「ふうん...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...青(あお)い縞(しま)の洗浚(あらいざら)しのシャツ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...山を降りると程なく恐ろしい人買いに浚われて...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...自分の服を浚うように手にすると...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...昨夜の婦人を浚って逃げたのではないかとも思われる...
中里介山 「大菩薩峠」
...浚渫(さらひ)船はいづこの海を浚つてゐるのだらう鉄片は沈んで沈んで港の底眇の眸を覗かせるよああ気なげな空想を抱いてゐるぞねそべつた比目魚が吐きだす泡にぶらさがりゆらゆら海面に昇つてゆく鉄片の願望よおをい!海上遠く...
仲村渠 「港に沈んだ鉄片の希望」
...支那人の人浚いの難からも逃れたのだった...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...井戸浚(さら)えもせんでよかろ」朝...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...朱い煙突を持つた浚渫船が起重機から泥を吐きながら...
林芙美子 「摩周湖紀行」
...あらい浚(ざら)いぶちまけてやると...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...堀浚(ほりざらへ)の命が伊達家に下つた一年前である...
森鴎外 「椙原品」
...持主の承諾を経ないで掻(か)っ浚(さら)いをするのは怪(け)しからんじゃないか」とか何とか...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...すばしこく指の先で件(くだん)の宝石を掻(か)っ浚(さら)って行く...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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