...港(みなと)の奧(おく)では四十尺(しじゆつしやく)に達(たつ)して多(おほ)くの家屋(かおく)を浚(さら)ひ人命(じんめい)を奪(うば)つた...
今村明恒 「地震の話」
...二階は棚浚(たなざら)ひの爲めに賑はつてゐて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...(無電装置と放射線計数管と浚渫機(しゅんせつき)とを備えている靴――とは...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...――少女を浚った人が逃げる途中で捕ったか...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「黒猫十三」
...なるほど川を浚うということもまるで無根ではない...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...「何だつて乃公(おれ)に断りなしに皆を引(ひ)つ浚(さら)つて往(ゆ)くのだらう...
薄田泣菫 「茶話」
...衆人環視の中に於いて堂々と人妻を浚(さら)って行くような派手なことが可能であろうとは...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...前にはほんの三十分ほど浚ってやるだけだったのですが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...大いにわが港湾を浚(さら)え...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...障子の破れから今にも鬼が出て郁太郎を浚(さら)って行きそうでならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...内実は穢多に浚われたという神尾主膳...
中里介山 「大菩薩峠」
...浚稽山(しゅんけいざん)の東西三十里の中には一人の胡兵(こへい)をも見なかった...
中島敦 「李陵」
...枝川町の溜堀を浚うとあがってくるんです」「ど...
久生十蘭 「金狼」
...跡形もなく浚(さら)って行ってしまった...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...卒然(いきなり)引浚(ひっさら)って...
二葉亭四迷 「平凡」
...かごを引っ浚(さら)って...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...初めに己が洗い浚(ざら)い饒舌(しゃべ)ってしまって...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...両国中村楼で名弘(なびろ)めの大浚(おおざらい)を催した...
森鴎外 「渋江抽斎」
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