...しばらく浅酌(せんしゃく)の趣を楽んでいると...
芥川龍之介 「開化の良人」
...要するに日本酒は浅酌低唱というところ...
石川欣一 「可愛い山」
...越智周吉を相手に浅酌していたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...浅酌低唱味を思ひ出させるに十分だ...
種田山頭火 「行乞記」
...印甸人の神経は浅酌微酔の文明的訓練なきがためである...
永井荷風 「妾宅」
...白金雷神山の麓を過ぎ、権之助阪を下り目黒不動祠の茶亭に憩ひ、浅酌黄昏に至る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...その代り小舷(こべり)に繻子(しゅす)の空解(そらどけ)も締めぬが無理かと簾下(おろ)した低唱浅酌(ていしょうせんしゃく)の小舟(こぶね)はかえっていつにも増して多いように思われた...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...蘭燈(らんとう)の影暗く浅酌低吟などという味なんぞは...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜と共に浅酌低唱する気だったのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十年前に出雲の国から出て来たこの山男も、金と時間があって、江戸の空気に同化して行く器用さがあったために、何時の間にやら一とかどの蕩児(とうじ)になり切って、浅酌低唱に、千金の宵を過す趣味も心得たのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浅酌(せんしゃく)の席で...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...そこに浅酌(せんしゃく)していた天堂一角と九鬼弥助(やすけ)は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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