...浅茅の原のそよぎを愛し...
芥川龍之介 「僻見」
...小石川(こいしかわ)高田あかなすのや(浅茅庵)...
高浜虚子 「五百句」
...浅茅(あさじ)生(おう)る武蔵野の原に過ぎず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...浅茅(あさじ)ヶ原(はら)とぞ荒れにける...
中里介山 「大菩薩峠」
...柴浅茅(あさじ)...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「今様歌」唱謡 雅楽唱謡部籬(ませ)のうちなる白菊もうつろふ見るこそあはれなれわれらが通ひてみしひともかくしつつこそかれにしか古き都に来てみれば浅茅(あさじ)が原とぞ荒れにける月の光はくまなくて秋風のみぞ身にはしむ弔辞ではひと悶着あった...
久生十蘭 「だいこん」
...源道濟のは 思ひかね別れし野辺を来て見れば浅茅が原に秋風ぞ吹く 西行からは典型性を帯びて来る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...あはれ昔いかなる野辺の草葉よりかかる秋風吹きはじめけん 家隆にも一首あり 浅茅原秋風吹きぬあはれまたいかに心のあらんとすらん 伏見院のは 我も悲し草木も心痛むらし秋風触れて露下る頃 永福門院のは 夕暮の庭すさまじき秋風に桐の葉落ちてむら雨ぞ降る で之は少し趣きが違ひ風も荒く村雨も降る場合だが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...浅茅(あさぢ)が原(はら)のあたりだの...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...例えば「山ぶきの咲きたる野辺のつぼすみれこの春の雨に盛りなりけり」あるいは「茅花ぬく浅茅が原のつぼすみれ今盛りなり吾が恋ふらくは」などがこれである...
牧野富太郎 「植物記」
...宝塚百人一首から生れ久良伎そのころの宝塚少女歌劇は「雲井浪子」「篠原浅茅」「高浜喜久子」「秋田露子」「笹原いな子」「高砂松子」「高峰妙子」「有明月子」「天津乙女」と云つた風に...
正岡容 「大正東京錦絵」
...されば我邦の古(いにし)え猫を手飼の虎といえる事『古今六帖(こきんろくじょう)』の歌に「浅茅生(あさぢふ)の小野の篠原いかなれば...
南方熊楠 「十二支考」
...「いとどしく虫の音(ね)しげき浅茅生(あさぢふ)に露置き添ふる雲の上人(うへびと)かえって御訪問が恨めしいと申し上げたいほどです」と未亡人は女房に言わせた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雲の上も涙にくるる秋の月いかですむらん浅茅生(あさぢふ)の宿命婦が御報告した故人の家のことをなお帝は想像あそばしながら起きておいでになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...風吹けば先(ま)づぞ乱るる色かはる浅茅(あさぢ)が露にかかるささがにとだけ書かれてあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...色変はる浅茅(あさぢ)を見ても墨染めにやつるる袖(そで)を思ひこそやれこれを独言(ひとりごと)のように言う薫であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...浅茅(あさじ)が原(はら)の向こうに見える若草山一帯の新緑(と言ってももう少し遅いが)を窓から眺めていると...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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