...女に翫弄(おもちや)にされて女を翫弄にした気でゐるのが俺達には余程浅ましく見える...
内田魯庵 「犬物語」
...おれが浅ましくも信じていた者共から招いた悲しさと腹立しさ...
小泉八雲 田部隆次訳 「死霊」
...不愉快でもあり浅ましくもあるけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...お松には浅ましくて堪りません...
中里介山 「大菩薩峠」
...いよいよ浅ましくなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...浅ましく水仙を突きさして...
夏目漱石 「野分」
...浅ましくも庭に積まれたまま...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...浅ましく投(ほう)り出された中に三人は立ちました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺は十手をチラ付かせるのが浅ましくなるが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浅ましくも竹笊(たけざる)へ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浅ましくも天に冲(ちゅう)して居るのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...我ながら浅ましく...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...そろばん手にしてにこにこと遊ばさるる顔つきは我親ながら浅ましくして...
樋口一葉 「たけくらべ」
...浅ましくそういう瀬戸に立ちいたった自身に対する悔恨が...
本庄陸男 「石狩川」
...(b)いくら我々がいとも浅ましく立ち騒いでいるからといって(まったく我々は何をしなかったであろうか)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...つくづく浅ましく感じられ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...あろうことか、あるまいことか、かりにも子たる義龍が、親と名のある入道様のお首を……」語るにも、浅ましくて、身がふるえるように、武者はそういって、道三山城守の最期を訴えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...浅ましくもまた、卑劣な賊めら...
吉川英治 「宮本武蔵」
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