...しかし近頃それがしの宮殿下が我々の夥伴(なかま)を召されて浅からぬ御寵愛を忝ふするは我々の世の中に出る機運が熟したんだね...
内田魯庵 「犬物語」
...義弟西源四郎は伊藤公の知遇を受けて終に公の馬(ふば)となった浅からぬ縁故があったから...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...正造と因縁浅からぬ進歩党出身の知友たちがことごとく官職を去ってしまうと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...私とは関係の浅からぬ後藤貞行君を通じて右の趣を承知したのであった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...農には元来縁浅からぬ家である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...師弟の浅からぬ縁があるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...与八は浅からぬ興味をもって...
中里介山 「大菩薩峠」
...浅からぬ随喜結縁(けちえん)の思いをなしたとある...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...浅からぬ感銘を与えられているのではなかろうか...
宮本百合子 「あられ笹」
...僅か一二ヵ月の間に自分達のみならず周囲にも浅からぬ波を立て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...浅からぬ交(まじ)わりもなして来た仲...
吉川英治 「黒田如水」
...主家には御恩も浅からぬ親代々の郎党だろうが」「うるせいッ...
吉川英治 「私本太平記」
...浅からぬ所縁(しょえん)のあいだではなかったか」「母は日野家から輿入(こしい)れされたお方にちがいありません」「そうだったなあ...
吉川英治 「私本太平記」
...その方面にも日頃から浅からぬ修養のあるところを洩らして...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつかはこの浅からぬ宿縁に...
吉川英治 「親鸞」
...そのほかにも念仏宗には浅からぬ縁故がある...
吉川英治 「親鸞」
...道契浅からぬ間がらであり...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...武蔵が若年時代の記憶にも浅からぬ縁がある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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