...それは幅の広い、浅い河で、我々は堂々と積み上げた橋の下を、いくつかぬけて、ゆっくりと進んで行った...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...そこでこれを四角く仕切られた浅い水槽へ入れるが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...いくぶん御思慮の浅い御行状にも及んだ御様子で...
太宰治 「右大臣実朝」
...その浅い酔いが却っていつまでも顔に火照(ほて)って...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...其の向うには、鰻や鮒を入れた大きな魚籃(びく)が半分水に浸(ひた)って、もう其の向うは乱れ葦の縦横に生い茂って、雲つく程伸びたのもあれば、半(なかば)からぽっきと折れたのもあり、葉が浮くやら、根が沈むやら、影が水に映って、水が影を揺(うご)かして、影か形か、形か影か、深いか浅いか、一切分らない...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...往生してからその位に深い浅いがございますか」法然坐っていた畳を指してこれに答えて曰く...
中里介山 「法然行伝」
...浅い方が幅が狭くて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幸い傷は浅い、二人一緒に暮してどんな事があっても一生離れないよう――」血だらけになった千代之助は、執念深く真弓を追い廻して、御仏の御姿までが、斑々たる血潮の汚れに染む有様、その凄まじさは云いようもありません...
野村胡堂 「百唇の譜」
...傷は浅いよ...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...大きい囲いの浅い井戸(いど)があった...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...バルナバスのような村の範囲から出たことがない経験の浅い若者を突然城へやり...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...岸の浅いところでやれるから楽なもんだ...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...船の底が浅いから機雷にもひっかからなかったのだ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...」私などもつひこの間まで詩人としての自覚がないのでその程度は尚浅いにしても同じ悩みを持つてゐたから...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...松賀流は私たちの浅い歴史とは全く段ちがひの江戸聯綿の流派であつて...
正岡容 「巣鴨菊」
...そのような浅い喜びを除いたなら...
松永延造 「ラ氏の笛」
...泥とともに浅い雪が飛沫をあげた...
三好達治 「測量船」
...浅い岩瀬でないと生息しなかったためかと思われる...
柳田国男 「海上の道」
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