...流石のバルタザアルも暫の間は眼が眩んだ様に立つてゐたが...
アナトール・フランス Anatole France 芥川龍之介訳 「バルタザアル」
...絹を裂くような若い女の声に喧噪(けんそう)の渦巻の中にあったような流石の広告屋の爺さんも驚いてあとをふりむくと喫茶店の戸口へ馳けつけました...
海野十三 「三角形の恐怖」
...流石の明智も、この事件では、いらざる差出口(さしでぐち)をして、却って新進宗像博士の引立て役を勤めたかの観があった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...……流石の怪賊黄金仮面も...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...流石の名探偵も少し焼(やき)が廻ったぜ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...文代さんが? 賊の為に?」流石の明智も...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それが信じられないのです」流石の鬼警部も...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...流石の恒川警部も...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...流石の伯父さんも...
江戸川乱歩 「黒手組」
...流石の政治家も手を引つ込めてしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...」とおだやかに言われて流石の馬鹿も人間らしい心にかえったか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...おれのとこでは、梶原剛氏に劇評たのんだのだが、どうです、あのおぢいさん涙を流さんばかり、オリガの苦悩を、この女優に依つてはじめて知らされた、と、いやもう、流石のぢいさん、まゐつてしまつた...
太宰治 「火の鳥」
...苟くも槍試合でもあつたなら(whenever there was any tilting)行きたくて燃え立つばかり(was on fire to go)、して、(流石の)サー、ケーも、若し全く(really)何にかまた吩附ける仕事が(him another task)見つからぬ時は、いや々々ながら彼を許してやるのであつた...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...近衛内閣ならば流石の軍部もあまり威張ることが出来なかろうし...
戸坂潤 「近衛内閣の常識性」
...『なにをする』流石の男も...
萩原朔太郎 「二十三夜」
...」これほど有力な説得に会っては流石の老婆も今度は降参するに違いないと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...流石の私も肝ッ玉が飛上りました...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...流石の我侭者の私も...
若杉鳥子 「職業の苦痛」
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