...爲す可きことを持つてゐる者には六七十年の歳月は須臾にして流れ去るであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...何処に流れ去るのかを知らない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...谷の下へ下へと流れ去る樣な氣がした...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...園長の体内に潜入していた弾丸(たま)は流れ去るに至らず...
海野十三 「爬虫館事件」
...小雪の死体も流れ去る暇(いとま)はなかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...プラットフォウムとすれずれに眼まぐるしく流れ去る巨大な車輪とピストンの動きが...
林不忘 「安重根」
...馬車で流れ去る仮装舞踏会のように著飾った上流人士...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...何処より発し何処へ流れ去るとも分らぬ清流...
豊島与志雄 「新時代の「童話」」
...目の下をコースラインが川のように流れ去るのを美しと見つつ足をのばす...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...それが海へ流れ去るのであるから...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...川口を流れ去る浮泥量は約二百五十万トンに達し...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...釣針が流れ去ると...
葉山嘉樹 「信濃の山女魚の魅力」
...僕の前にいる相手は入替り時間は流れ去る...
原民喜 「火の唇」
...光の尾をひきながら流れ去るような思いがしていたが...
久生十蘭 「あなたも私も」
...忘れてゐた彼女の父親の姿が頭の中を流れ去ると...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
......
前田普羅 「普羅句集」
...流れ去る氷山の群があるのだ...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...凡てのものが今日ほど忙しく流れ去ることは又とないかもしれぬ...
柳宗悦 「雑器の美」
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