...余の中を流るゝ民族の血...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...崖下を流るゝ石狩川の上流は雪に隠れて居る...
石川啄木 「雪中行」
...落ちたぎり流るる道に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...燭台(しょくだい)の花颯と流るる...
泉鏡花 「歌行燈」
...路は祠の右の清溪流るゝ處より上る...
大町桂月 「金華山」
...光線は流るるように一室にみなぎりわたった...
田山花袋 「田舎教師」
...流るゝ光りしづむ影過ぎし幾世の春秋ぞ巖は移り山は去り淵も幾たび替りけむおほあめつちの美はしきたくみは今もむかしにて...
土井晩翠 「天地有情」
...幸(さいわい)に世界を流るる一の大潮流は...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...薄曇りの下を明るく流るる斜陽が淋しく佗びしくそして余りに静かであった...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...空から地に神秘が流るるを...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...「ただ碧水の流るるを見る」とか吟じたがり...
中里介山 「大菩薩峠」
...無限に流るるこの水――こういうものに対して...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「極楽とんぼ」
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萩原朔太郎 「短歌」
...流るゝ毎に微かな波をうかべてゐた...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...流るる霧(きり)のたえまに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...山水(やまみず)の流るる溝(みぞ)がある...
吉川英治 「親鸞」
...白玉の齒にしみとほる秋の夜の酒は靜かに飮むべかりけり酒飮めば心なごみてなみだのみかなしく頬を流るるは何(な)ぞかんがへて飮みはじめたる一合の二合の酒の夏のゆふぐれわれとわが惱める魂(たま)の黒髮を撫づるとごとく酒は飮むなり酒飮めば涙ながるるならはしのそれも獨りの時にかぎれり然し...
若山牧水 「樹木とその葉」
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