...然るにこの兩者は末流に至つて時に相合流するのみで...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...虫っけらの眼から贅沢水を流す様な事をして居やがって...
有島武郎 「かんかん虫」
...ただこのうえはさいわいにして彼らが無能であってこれ以上映画界に害毒を流すことさえなければまことに見つけものだと思ってそれだけで十分消極的に喜んでしかるべきであろうと思う...
伊丹万作 「映画界手近の問題」
...自分の毛皮を見てはらはら涙を流すさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...これを吾妻橋(あずまばし)から流すようにといいつかりました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...外へ涙を流すことが出來ない...
太宰治 「貪婪禍」
...太平洋を漂流するなンか...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...左手の不自由な妻の背中を流すためである...
外村繁 「日を愛しむ」
...ジャン・ヴァルジャンは涙を流す代わりにほほえんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二筋三筋藍(あい)を流す波を描(えが)いて...
夏目漱石 「虞美人草」
...それでいて当らず障(さわ)らず話を傍(わき)へ流すくらいの技巧は心得ていた...
夏目漱石 「明暗」
...八錢形平次は全身の血が逆流するやうな感じでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...舞台は車軸を流すような豪雨となり...
長谷川時雨 「市川九女八」
...笹舟を流すことを知ったのも...
長谷川時雨 「チンコッきり」
...小生はその額の下に終日端座して涙を流すことが...
牧野信一 「僕の酒」
...これを大海に流すという点が...
柳田国男 「海上の道」
...オネンブリを流すといっている...
柳田国男 「年中行事覚書」
...リスリンの涙を流す銀幕スターなんか糞(くそ)でも喰らえと云いたい位である...
夢野久作 「暗黒公使」
便利!手書き漢字入力検索