...人目を憚(はばか)らない酔態に皮肉な流し目を送っていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...とさもさも憐れむように流し目で見て...
太宰治 「畜犬談」
...息子に流し目をくれながら...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...流し目にうかがっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...淑(しとや)かな流し目...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...流し目一つさえ、満足に表現し得ないエロなどというものが、のさばる事は、男女お互に恥辱である...
直木三十五 「大阪を歩く」
...それを白井は流し目に見やりながら...
永井荷風 「来訪者」
...女の方を流し目に見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...甚三郎の面(おもて)を流し目に見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...憎らしい」また流し目で女が兵馬を見ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「上げましょうか」と藤尾は流し目に聞いた...
夏目漱石 「虞美人草」
...柔軟な腕を現わしつつ雨戸を引き乍ら私の方を見下ろして嫣然(えんぜん)と流し目を送って来たのであります...
西尾正 「陳情書」
...戸口に立っている女たちのほうへ流し目をくれながら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...流し目に自分の労作を点検している……彼は彼女のそばに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...それを冷然と流し目に見た天川呉羽は...
夢野久作 「二重心臓」
...流し目にたずねた...
吉川英治 「三国志」
...――ことば少なに、あとは流し目で、「いつも、おすこやかで」と、ひとみに、えならぬ情気をトロと焚(た)いてみせる...
吉川英治 「新・水滸伝」
...いやらしい流し目(ウィンク)を...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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