...いかにも当惑したらしいため息さえ洩らすのです...
芥川龍之介 「妖婆」
...も少しで渠も笑ひを洩らすところであつた...
石川啄木 「足跡」
...これは孰(いず)れもそれ自身絶対に他へ洩らすことの許されない同じような二つの機密社会(きみつしゃかい)であるために...
海野十三 「壊れたバリコン」
...全然無意識に洩らすのでないことは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...」吐息(といき)とも呻(め)き声ともつかぬものうい音(ね)をほっと洩らすと共に...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...我ながら「遠くも来つるものかな」と傷心の感懐を洩らすのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...来るたびに若くなって来るとは御定連(ごじょうれん)でさえも洩らす讃美である...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...国民は軍部に欺かれてゐたのだと微かに悲憤の声を洩らすのであつた...
原民喜 「廃墟から」
...そして彼等の不在(absence)の存在(prsence)を示すものだ)を洩らす...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...どうしてそれを聞かずに居られたらう? それを聞き洩らすやうなことをしたらう?)先生は...
堀辰雄 「日時計の天使」
...つまらぬ不平は洩らすまいよ...
牧野信一 「山彦の街」
...荒々しい息ざしを洩らすのだったが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...やはり同じ歎きを洩らすのさと...
吉川英治 「折々の記」
...われ誤って天機を人界に洩らすの罪大なりと...
吉川英治 「三国志」
...こんな気持を幕僚に洩らす彼でもない...
吉川英治 「新書太閤記」
...洩らすまいというのが本願である道に...
吉川英治 「親鸞」
...抑えきれない自嘲を洩らすように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...時々微かに囈言(うわごと)を洩らすのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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