...予も洛中に住まうものじゃ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...二度とあの沙門が洛中(らくちゅう)へ出て来ないようにすることも出来そうなものだと思うのです...
芥川龍之介 「邪宗門」
...洛中(らくちゅう)に名高い盗人(ぬすびと)なのです...
芥川龍之介 「報恩記」
...洛中づくしを見たらば見ぬ所を歩行(ありき)たがるべし...
太宰治 「金錢の話」
...洛中にては魚鳥を販(ひさ)ぐ物売りの声も聞えないほどでござりましたが...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...俊和尚上洛中と聞いたので...
種田山頭火 「行乞記」
...洛中の目ぼしい富豪を片っぱしから襲わせた...
吉川英治 「三国志」
...何も知らぬ洛中の庶民は...
吉川英治 「私本太平記」
...洛中諸所に軍兵を布き...
吉川英治 「私本太平記」
...洛中は歩けぬとか言いますがな」「でも...
吉川英治 「私本太平記」
...そして鳳輦(ほうれん)(みくるま)のすぐあとにつづく近衛(このえ)の儀仗(ぎじょう)には、足利高氏、直義(ただよし)の兄弟があたり、さらに赤松円心の千余騎、土居得能(とくのう)の二千、結城(ゆうき)、長沼、塩冶勢(えんやぜい)などの数千騎が、果てなくお供にしたがって、沿道は、数万の見物が押しあいへし合い、その盛観と、洛中の人出は、古今未曾有(みぞう)なものであったといわれた...
吉川英治 「私本太平記」
...二次の追っかけに洛中へやったなどをみても...
吉川英治 「私本太平記」
...海道を馳(は)せのぼって来たころから――そして洛中合戦のあいだにも――四六時中彼の心にあった重要政略の一つではなかったか...
吉川英治 「私本太平記」
...またそれは人心にも映って、この晩はムシ暑い蚊うなりもてつだい、洛中、寝ぐるしい夜を人々は送った...
吉川英治 「私本太平記」
...洛中ではとぼしく相なッておりますので」「直義の令か」「はいっ」「ぜひもない」と...
吉川英治 「私本太平記」
...信長は、情報を聞くと、「公方どのの顔がみたいな」一笑を、洛中に向けて、そこへは一日も軍を停めず、大坂へ出てしまった...
吉川英治 「新書太閤記」
...六月二日夜の陰々たる洛中を剣槍に守られて通ったものは...
吉川英治 「新書太閤記」
...即ち金融業者の資産を洛中に移させようと試みたが...
和辻哲郎 「鎖国」
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