...このように泰然としているのは...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...河野は泰然として下車する模様も見えません...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...お母さんは、朝日タクシイの若旦那に背負われ、泰然として、梅やを大声で叱咤(しった)したりなどしながら、その群集を掻(か)きわけて自動車に乗り込むのである...
太宰治 「正義と微笑」
...」と泰然として瞬き一ツせず却て僕の顔を見返した...
永井荷風 「申訳」
...三ツ山は泰然としてもとのごとく...
永井隆 「長崎の鐘」
...泰然として坐りこんでみたものの...
中里介山 「大菩薩峠」
...少しも泰然としていないようだが」「そうかも――知れないです」と小野さんは術(じゅつ)なげながら...
夏目漱石 「虞美人草」
...ここに立ってさえいれば大丈夫」と腹の減った男は泰然として動(どう)ずる景色(けしき)もない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...門の左右には周囲二尺ほどな赤松が泰然として控えている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...ただ独仙君のみは泰然として...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...神田中のいゝ娘は一人殘らず親類筋のやうな氣でゐるんだらう」平次は相變らず泰然として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神田中のいい娘は一人残らず親類筋のような気でいるんだろう」平次は相変らず泰然として...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「野良犬が格子戸にさわったんですよ」八五郎は泰然として未練がましく徳利をすすっております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺が大名に取立てられるわけぢやあるまい」平次は泰然として馬鹿なことを言ふのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「いや、これから始められては叶(かな)はない、――さう言つては濟まないが、この曲者は何年調べたところで、――地獄の底まで搜し拔いても、捉(つか)まる當てはあるまいと思ふがな、親分」主水は煙草の煙を輪に吹きながら、泰然として、こんなことを言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...奴の態度は泰然としている...
葉山嘉樹 「信濃の山女魚の魅力」
...天がいかに恐ろしい変異を下すとも泰然として動かないだろうと思われる幾人かを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...御主人泰然として膝も崩さず...
山本笑月 「明治世相百話」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??