...あまり向うが泰然としているので...
海野十三 「地球盗難」
...河野は泰然として下車する模様も見えません...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...弾丸の下に泰然として...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...泰然として人の跡より出かけしに...
内藤湖南 「寧樂」
...三位一体を象徴する三ツ山は泰然としている...
永井隆 「長崎の鐘」
...泰然として待っているうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...泰然として座を構えこんでしまった桶屋さんは...
中里介山 「大菩薩峠」
......
中島敦 「河馬」
...少しも泰然としていないようだが」「そうかも――知れないです」と小野さんは術(じゅつ)なげながら...
夏目漱石 「虞美人草」
...門の左右には周囲二尺ほどな赤松が泰然として控えている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...いざとなると怖くなって逃出したんだろう」平次は思いの外泰然として驚く様子もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺が大名に取立てられるわけぢやあるまい」平次は泰然として馬鹿なことを言ふのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「いや、これから始められては叶(かな)はない、――さう言つては濟まないが、この曲者は何年調べたところで、――地獄の底まで搜し拔いても、捉(つか)まる當てはあるまいと思ふがな、親分」主水は煙草の煙を輪に吹きながら、泰然として、こんなことを言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...泰然として第三金時丸は動かなかった...
葉山嘉樹 「労働者の居ない船」
...一端盃を手にしたとなると恰で風格が変つてしまつたかの如く泰然として...
牧野信一 「沼辺より」
...天がいかに恐ろしい変異を下すとも泰然として動かないだろうと思われる幾人かを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...泰然として動くことなし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その態度は泰然としてあらゆる事象の裡(うち)に形勢の機微を洞察せんとするもののごとく熟慮していた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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