...泰然として一心を不動の地に置き...
井上円了 「おばけの正体」
...五十四万石の大守細川侯ばかりは泰然としてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...泰然として他の何物からも煩(わず)らわされるという事がなくなるであろう...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...割合いに泰然としている...
太宰治 「パンドラの匣」
...彼泰然として曰く...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...今日泰然として銀座街頭のカッフェーに飲んでいても...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...三ツ山は泰然としてもとのごとく...
永井隆 「長崎の鐘」
...泰然として待っているうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...泰然として座を構えこんでしまった桶屋さんは...
中里介山 「大菩薩峠」
...泰然として胡坐(あぐら)を組んで言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...泰然としていなかろうと...
夏目漱石 「虞美人草」
...長くなって泥の中に埋(うま)ってるさ」「君は始終泰然として気楽なようだが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いざとなると怖くなって逃出したんだろう」平次は思いの外泰然として驚く様子もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...神田中のいゝ娘は一人殘らず親類筋のやうな氣でゐるんだらう」平次は相變らず泰然として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺が大名に取立てられるわけぢやあるまい」平次は泰然として馬鹿なことを言ふのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...天がいかに恐ろしい変異を下すとも泰然として動かないだろうと思われる幾人かを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼は沈着泰然としている...
山本周五郎 「百足ちがい」
...御主人泰然として膝も崩さず...
山本笑月 「明治世相百話」
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