...一刻の後に押掛ける事太都夫には日置の館に此始末を注進することを託すること躊躇は許さぬ用意にかゝれと叫んだ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...これは火事の模様を注進する役目です...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...不審の廉(かど)があったらば怠らず注進するようにと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...外に注進する者があって...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...駒井だけに注進するわけにはゆきませんでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...入場券は貰えません改札場の中はもういっぱいですと注進する...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...」と注進するものがあって...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...この話を女王にご注進するのが義務のように思えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ご注進すると、警部の顔に不安がよぎった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...城主より早打にて江戸幕府に注進するを例としたとある...
柳田國男 「地名の研究」
...団九郎、尚も大声に、T「先生に一本御手合せ願い度く」取次の侍「暫時御待ちの程を」と言って、泡喰って、奥へ注進する...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...そのうちに、並木端れまで出ていた家来の二、三が駈けて来て、「御老母さまのお列が、はや彼方(あなた)に見えて参りました」と、注進する...
吉川英治 「新書太閤記」
...内裏の使がフロイスのいる信者の家を壊しにくると注進する人があった...
和辻哲郎 「鎖国」
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