...その奇妙な泣き声に駭(おどろ)いて...
海野十三 「柿色の紙風船」
...もう泣き声になって...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...お婆さんの腰の下で蛙(かはづ)のやうに泣き声を立てた...
薄田泣菫 「茶話」
...その晩の内に其所を逃げ出してふらふらと海岸へやつて来たと云つて泣いた女の泣き声がよみがえつて来た...
田中貢太郎 「蟇の血」
...「いたア―――」と泣き声を出したが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...泣き声を出して、やっとお母さんの手は離れた...
壺井栄 「大根の葉」
...また物悲しそうに泣く音(ね)を立てて欷歔(しゃく)り上げる泣き声が...
中里介山 「大菩薩峠」
...表の「玄関の松」の下の子供の泣き声はさのみ変化(へんげ)の声とは思われません...
中里介山 「大菩薩峠」
...」と泣き声で喚いてるのが聞えた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...何か女の泣き声らしいものが聞えるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...子供の泣き声が耳について...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...ちちちい」泣き声ばかりではなく...
北條民雄 「いのちの初夜」
...奥のほうにも泣き声が幾いろにも聞こえて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...忘れたのか」おすえの泣き声がもっと高くなり...
山本周五郎 「さぶ」
...両手で頭を押えて泣き声をあげた...
山本周五郎 「風流太平記」
...そのために赤ン坊の泣き声を聞いたことのないこの国の人々は『王様のお城に化け物が生まれた』と大騒ぎを初めました」「まあ...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...するとお婆さんは俄(にわか)に泣き声を張り上げて――「あれッ...
夢野久作 「白髪小僧」
...泣き声をあげるなよ」五...
吉川英治 「江戸三国志」
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