...いつ頃から疊替をせぬのか波打つたやうになつて居る上に處々破れたのが反古で張つてあつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...偉大で誠実な道徳的衝動が波打つていた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...波打つ天井ががっしりした楢の梁に支えられ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
......
峠三吉 「原爆詩集」
...波打つように動き...
直木三十五 「南国太平記」
...其事件や苦痛に對して旅行者の心理の働きが波打てば波打つ程そこに分量も意味も値打も生じて來るのぢやないか...
長塚節 「教師」
...軍服をつけ銃を肩に立ち上がったこの姿を見よ沈着と決意に動かぬこの勢揃いを見よ彼女らの全身の血の集中!すべてを明日に未来にかけ今日立ちふさぐ我ら日本の女我らの目はあつく燃える正義と愛と憎しみとに波打つその立派なたくましい彼女らの整列の上に...
中野鈴子 「スペインの女」
...雪は風にクラストして砂丘状に波打つところ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...波打つ月光によって...
西尾正 「墓場」
...今やそれを横ぎって横に幾つもの皺が波打つようになった...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...ドッと波打つ馬鹿騒ぎの間を縫って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...森々たる春の朝の感覚に鐘の声さへ加はつて気の遠くなるやうなリトムの波打つてゐる歌である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それからこめかみのところにふさ/\となつて額の上に波打つてゐる黒い髮が要る...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...背中全体が切なさゝうに震へながら波打つてゐた...
牧野信一 「南風譜」
...その清らかな胸に波打つふくよかな呼吸……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その下(もと)に波打つ幾線の鉄の縄(なは)が世界の隅隅(すみ/″\)までを繋(つな)ぎ合せ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...希望そのものを波打つかに思われる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...うしろ姿の波打つような肩の呼吸から...
蘭郁二郎 「鱗粉」
便利!手書き漢字入力検索