...やがて礫(つぶて)した波が...
泉鏡花 「婦系図」
...後手(うしろで)に人渉(かちわた)る春の水昭和四年四月一日 立子同伴、京都にあり、泊月、王城、桐一、播水(ばんすい)、桂樹楼、波川、ながしと共に光悦寺に遊ぶ...
高浜虚子 「五百句」
...波は、だるそうにうねって、きたない帆をかけた船が、岸のすぐ近くをよろよろと、とおって行きます...
太宰治 「トカトントン」
...オ手紙ノコトハ勿論斯波君ニハ云イマセンカラ安心シテイラッシャイ...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...夕波の絵かきそへて...
田山花袋 「田舎教師」
...身の下には目に見えざるものの怪奇な波動を感ずる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いやらしい波の音(?)が起ってまいりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...藤波龍之進は平次の家からは丁度背中合せの町裏に住んでゐるので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...丹波屋の隱居にしては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ぞろぞろと人波は向ふの方からもやつて来る...
原民喜 「災厄の日」
...内港の防波堤の燈台に灯がつき...
久生十蘭 「だいこん」
...ばらばらと波の上へ落ちて行った...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...「緑波は心配だ」といふ標題だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...那波支配人も積極説ではないので止してスケジュール通りに運ぶことゝする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...打ちよせる小さな波がかれの足の指をひたしているのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...丹羽(にわ)五郎左衛門と長谷川(はせがわ)丹波守...
吉川英治 「新書太閤記」
...だから古典平家の序章にはいるまでに「新・平家物語」では「ちげぐさの巻」「九重の巻」「ほげんの巻」「六波羅行幸の巻」「常磐木の巻」と古典にない部類が加えられ「石船の巻」や「みちのくの巻」以外に...
吉川英治 「随筆 新平家」
...あの長蛇(ちょうだ)の提灯行列が流れてゆく熱烈な群衆の顔や打振る紙旗の波などは...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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