...この二人の気楽さと法悦にひたっていることが非常に羨(うらやま)しく...
海野十三 「すり替え怪画」
...法悦なるものを喋々する作家の心事を疑う...
種田山頭火 「赤い壺(二)」
...彼は自分の感情の大法悦にうっとりとなって...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...今死んでも悔む処もない程の法悦に酔つてゐます...
長與善郎 「青銅の基督」
...それはスクリアビンの「法悦の詩」にも比ぶべきものだったでしょう...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...獄門にかけた首に溢るる法悦佐吉に代っておさよ殺しの下手人として縛られたのは...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...「法悦倶楽部」はなかなかに魅力的な会合でした...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...法悦に似たものが...
野村胡堂 「芳年写生帖」
...智海が陶然と法悦にひたりこんでいると...
久生十蘭 「新西遊記」
...釣の法悦境海釣りや磯釣り...
正木不如丘 「健康を釣る」
...法悦が顔にあらわれている...
宮本百合子 「明日の言葉」
...水たまりに日が写って居ると法悦に近いような喜びに胸を打れます...
宮本百合子 「「黄銅時代」創作メモ」
...この法悦、この生きることの忘却は、芸術家の場合には、一片の炎に捉えられ我を忘れている時に来るものであり、兵士にあつては、敗れた戦場にあつてなおも戦意旺盛で助命を拒絶する時に来るのである...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...法悦の楽土を殿堂の神秘から庶民社会へひき下ろした...
吉川英治 「親鸞」
...五今の法悦につつまれている身のしあわせを思うにつけて...
吉川英治 「親鸞」
...「――思うに、まだ私の生活や私の行(ぎょう)が仏のみこころに莞爾(かんじ)として受け容れていただくほどになっていないためと存じます、今日の出来事も、妻を娶(めと)り、法悦に甘えて、懈怠(けたい)を生じた私の心へ、笞(しもと)をお与え下さったものと考えます」あたりが暗くなっても、彼はそこを出なかった...
吉川英治 「親鸞」
...美しい偶像と音楽とのもたらす法悦に浸ることは...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...ただそれだけを見まもっていても一種の法悦を感じさせられる...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??