...美(うつく)しかりしそのかみの夢(ゆめ)の香(か)ほのに身(み)に泌(し)みて...
薄田淳介 「白羊宮」
...どうしても乾かないほど水が泌(し)みこんではいたが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...八日 晴一時濃煙霧後晴泌尿器科K教授の往診を受ける...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...彼の足袋の裏にじめ/\泌みこんで来た...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...脳髄から分泌されるものが精神作用に外ならないと云うのである...
戸坂潤 「辞典」
...私の胸の底まで泌み通ってきた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...女貌等を泌々と眺めた...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...その癖骨にも泌みるような貧しい暮しを続けて居るのでした...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...泌々(しみ/″\)とかう言ふのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...泌み透つて来てるかのやうで...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...彼の靴底はすぐ雨が泌みて...
原民喜 「火の唇」
...分泌腺は抜いてある」ムーアも照れ笑い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...よく蜜(みつ)が分泌(ぶんぴつ)せられているのが見られる...
牧野富太郎 「植物知識」
...海狸(ビーヴァー)等の体より分泌する諸香に遠く及ばねど...
南方熊楠 「十二支考」
...今でも骨の髄まで泌み透っていて...
夢野久作 「近世快人伝」
...あんまり美しいのでビックリした拍子に呉羽嬢の姿がブロマイドみたいに眼の底に泌(し)み付いてしまって...
夢野久作 「二重心臓」
...その度に寒さがじつと身に泌みる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...川島の汗の泌出た背中をジッと見詰めていたようである...
蘭郁二郎 「植物人間」
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