...二十頭が分泌した乳量は半減した上に更に減ぜんとしている...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...これは常々兵隊の身を案じ続けていられる心遣いが私のような者の上にも泌(にじ)みでるように出たお言葉であろうと胸に響くものがあった...
上村松園 「中支遊記」
...乳を分泌する性質が退化して...
丘浅次郎 「人類の将来」
...物(もの)さびしさの身(み)にぞ泌(し)む...
薄田淳介 「白羊宮」
...胆汁その他の分泌低下の原因である...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...八日 晴一時濃煙霧後晴泌尿器科K教授の往診を受ける...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...石油を入れてみると底のハンダ付けの隙間から油が泌(し)み出して用をなさない...
寺田寅彦 「石油ランプ」
...この様子は真直ぐに彼自身の胸へひびいて泌(し)みこんで来た...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...それが心に甘く泌みた...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...心(こころ)の底(そこ)まで泌(し)み込(こ)んで居(い)たので...
グリム 中島孤島訳 「ラプンツェル」
...蛾蟲のもがくすがたは遂に表現として不思議な魅力を泌じませる...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...蜜液(みつえき)が分泌(ぶんぴつ)せられていて...
牧野富太郎 「植物知識」
...フト軽い寒氣が身裡(みうち)に泌みた...
三島霜川 「昔の女」
...○葱および球葱は脳を養いかつ消化液を分泌せしむるの功あり...
村井弦斎 「食道楽」
...又自然と手掌からにじみ出して来る脂が自分の体から分泌されたものに幾分のXを加えた感覚である...
森於菟 「屍体異変」
...口の中に真黒い血が一と塊(かたまり)泌み出いておる処を見ると...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...冥途(あのよ)の奥の奥までも泌み透して行くような...
夢野久作 「斜坑」
...いつの間にか応接間の油絵の額縁に泌みにじんで...
夢野久作 「塵」
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