...況して吾人の悟性乃至理性に映ずる世界の姿が此種の現實を離れ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...僕のライフが頂點に達した徴候は――況して下り坂になつた徴候などは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...況してや七十四年間の外国雑誌は長い間に何度も繰返して重複したものを買集めなければ揃えられないので...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...況してや女わらべは草双紙を読むぐらゐで...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...況してそれが物理学的世界――自然――に対する理解を少しも助けることが出来ないのは当然である...
戸坂潤 「科学方法論」
...況して自然科学そのものに就いての各種の建前の相違などにはならぬ...
戸坂潤 「科学論」
...況して吾々の云う処の常識的概念であることは出来ない...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...仏教哲学や況して「日本」哲学...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...宗教が何等か宗教的な観念――アニミズムや況して又神学的教義――によって発生して来るのではなくて...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...況して之を口ぐせのように唱えている一群の文学者達が却って無良心で誠実を欠いている...
戸坂潤 「思想としての文学」
...況して市電従業員が悪いのでもない...
戸坂潤 「社会時評」
...珍しくもなければ況して悪いことでも何でもないのだが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...況して荒涼たる景色であった...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...況して其一方を奴隷視するに於てをや...
福沢諭吉 「女大学評論」
...況して小説戯作は往々人の情を刺すこと劇(はげ)しくして...
福沢諭吉 「新女大学」
...況して小説や院本も和歌と同じく文學といふ者に屬すと聞かば定めて目を剥(む)いて驚き可申候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...況して其棺の中に自分の死骸が這入っておると考えると...
正岡子規 「死後」
...況して今日の欧洲へ行つたら...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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