...沽しながら彼女の眼つきや唇の微笑を思い浮べて...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...縱(たと)ひ羅馬(ロオマ)わたりに持ち往きて沽(う)らんとし給ふとも...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...そこから大沽へ支線が出ている...
梅崎春生 「狂い凧」
...彼等を見ていたのを見つけられては自分の沽券(こけん)にかかわるような気がしたからである...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...太沽(ターク)の砲台に砲丸の一つもお見舞い申さんと...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...がんりきの沽券(こけん)が下るからと...
中里介山 「大菩薩峠」
...善賈(ぜんか)を求めて沽(う)らんか...
中島敦 「弟子」
...気が付くと沽券(こけん)に拘(かか)わると思ったものか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三両と米一斗で知嘉姫を売り沽(こ)かしたという説もあるが...
久生十蘭 「奥の海」
...沽券(こけん)にかかわる...
火野葦平 「花と龍」
...沽券(こけん)にかかわるとさえ思ってたんですから...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...香華を沽(う)る店とて見当らなかつたので墓畔水いろの小さな花を咲かせてゐた勿忘草の一と束をり取つて手向け戦後いのち全く再び郷土に帰住した報告をして...
正岡容 「下谷練塀小路」
...家に貯えた古金銀は概(おおむ)ね沽却(こきゃく)せられたそうである...
森鴎外 「細木香以」
...機関長の沽券(こけん)にかかわるんだから止(や)むを得ない...
夢野久作 「難船小僧」
...又は頭山満の沽券(こけん)と雖も...
夢野久作 「近世快人伝」
...おほむね“通(つう)の沽券(こけん)”と“通のジレンマ”ばかり食べてゐるやうなものだ...
吉川英治 「折々の記」
...道誉の沽券(こけん)をきずつけられた...
吉川英治 「私本太平記」
...天城四郎たる者の沽券(こけん)はない...
吉川英治 「親鸞」
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