...沽ろうとした瞬間に美徳が美徳でなくなるという第一義的な真理を本能の如く知っているのは彼女だ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...今考えるとあの大沽というところは...
梅崎春生 「狂い凧」
...茲(ここ)に聖恩に沽(か)へる也...
大町桂月 「秋の筑波山」
...沽券(こけん)にかかわると思って...
太宰治 「パンドラの匣」
...血は傷口から溢れ出て襟を沽(うるお)した...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「珊瑚」
...酔いを醺(くん)ずるには仏国葡萄(ぶどう)の美酒を沽(か)わざるべからず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...太沽(ターク)どころじゃない...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...これを持って帰らねえと七兵衛の沽券(こけん)が下る...
中里介山 「大菩薩峠」
...江戸ッ児の沽券(こけん)を落したくはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...「これを沽らん哉(かな)...
中島敦 「弟子」
...これを沽らん哉...
中島敦 「弟子」
...子路は必ずしも沽ろうとは思わない...
中島敦 「弟子」
...それでは画家の沽券(こけん)に関するだろう...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...江戸の色男の沽券(こけん)に拘わりますよ」「そんな間抜けなものになり度かァ無いよ」「間抜けでもドチでも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分の沽券(こけん)にさわるように見もしかねない...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...米国の戦略は一八五八年の太沽(たいこ)砲台攻撃の故智にならったのだといわれているが...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...これを沽(う)つたものの昌盈なるを知つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...五百はこの支度の一部を沽(う)って...
森鴎外 「渋江抽斎」
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