...真一の屍体が火葬炉の中で灰になってくれさえすればそれで万事治まる...
海野十三 「三人の双生児」
...何卒円く治まるように幸子ちゃんと雪子ちゃんとでこいさんを説き付けて下さい...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ああ私一人の辛抱で何も無事に治まることと...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...自然に「天下」は治まるものだというのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...円く治まる法ではなかろうか」「お断り申します」斉彬は...
直木三十五 「南国太平記」
...今に、治まる)と、考えて、気安めをするより外になかったかれ等は、今更、軽輩の後塵を拝して、働きたくもなかったし――だが、そう考えながら(或いは、そういうことになるかもしれぬ)と――そして(そうなった時には、この地位が――だが、今更、大久保や、西郷の前に、頭が下げられるか)と、自分の考えと、自分の地位の矛盾に、いらいらしながら(斉興公が、この際、思いきって、軽輩共を、やっつけてしまってくれたなら――)と――それは、上士の人々は、お互に、口へは出さなかったが、肚で考えていることであった...
直木三十五 「南国太平記」
...それと申すも全く以て治まる御世(みよ)のおかげ...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...そがもとの河床に治まるやうに努めたのだ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...発作の治まるのを穏やかに待っていた...
夏目漱石 「門」
...真によき世話にて世の中は円(まる)く治まるべし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...公私の間円(まる)く治まるべし...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...幸に是等は円く治まるとしても...
福沢諭吉 「新女大学」
...むつかしき理窟入らずに世が治まるほど結構なることなく...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...治まる時は乱に入り...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...この国はいつも静かに治まるというのか...
夢野久作 「白髪小僧」
...ひとたび治まるも...
吉川英治 「三国志」
...(このままでは治まるまい)という思いは...
吉川英治 「新書太閤記」
...このまま天下泰平に治まるものだろうか」渡船(わたし)の中の話である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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