...ピイタア大帝が油虫を嫌つたのは...
薄田泣菫 「茶話」
...「御覧の通り油虫は一匹も居(を)りませんでございます...
薄田泣菫 「茶話」
...油虫なぞ居る筈はございません...
薄田泣菫 「茶話」
...手前らにゃ油虫ほどの智慧もねえんだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...その青白い油虫の円陣のまんなかにゐて...
太宰治 「火の鳥」
...私はどうしても油虫にだけは好意が持てない...
種田山頭火 「一草庵日記」
...油虫よ、殺したくはなかつたけれど...
種田山頭火 「其中日記」
...・春もどろどろの蓮を掘るとや・春がゆくヱンジンが空腹へひびく・くもりおもたい蛇の死骸をまたぐ・食べるもの食べつくし雑草花ざかり・春はうつろな胃袋を持ちあるく・蕗をつみ蕗をたべ今日がすんだ・菜の花よかくれんぼしたこともあつたよ・闇が空腹・死ぬよりほかない山がかすんでゐる・これだけ残してをくお粥の泡・米櫃をさかさまにして油虫・それでも腹いつぱいの麦飯が畑うつ・みんな嘘にして春は逃げてしまつたどしやぶり...
種田山頭火 「其中日記」
...……餓えたる油虫! 彼に人間を観た!夜は雨...
種田山頭火 「其中日記」
...油虫、油虫、昼も夜も、こゝにもそこにもぞろ/\、ぞろ/\、私は油虫を見るとぞつとする、強い油虫、そして弱い私!山羊髯がだいぶ長くなつた、ユーモアたつぷりである、これが真白になつたらよからう、今では胡麻塩、何だか卑しい...
種田山頭火 「其中日記」
...蚊はともかく、油虫はやりきれない、Nさんから借りた本をなめられて申訳がない、困るぢやないか、油虫め...
種田山頭火 「其中日記」
...拷問の後にほうり込まれた牢獄(ろうごく)の中で眼前に迫る生死の境に臨んでいながらばかげた油虫の競走をやらせたりするのでも決してむだな插話(そうわ)でなくて...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...庭の隅の萩の若芽から油虫を取ってきて...
豊島与志雄 「或る素描」
...太陽より油虫に至るまで...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その縛られたのは?」「町内の油虫――釣鐘の勘六が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...油虫ごとき害虫も家に留むれば福を齎すというはよく考えると一理あり...
南方熊楠 「十二支考」
...それから上述露国の旧信者が油虫も天より福を持ち下ると言い...
南方熊楠 「十二支考」
...なぜ調理場に油虫の発生するような不潔なことをするかと思ったこともありました...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
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