...今筏(いかだ)に薪と油とを積みてオスチアに輸(おく)るを見る...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...人(ひと)さし指(ゆび)に鼻油(はなあぶら)を引(ひい)て...
泉鏡太郎 「怪力」
...「生かしてやってくれ!」と油汗を流して叫びました...
太宰治 「ろまん燈籠」
...何か外国の油絵でも見てるような感じだと思っていた原因が...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...熊本屋(二五・中)東油山観世音寺(九州西国第三十番)拝登...
種田山頭火 「行乞記」
...父がやっと発見したら、ランプの油壺に亀裂(ひび)が入って、そこから石油が、しずくになって洩(も)れていたのだった...
徳永直 「あまり者」
...妙にこの百足油を作ることと...
中谷宇吉郎 「御殿の生活」
...普段は何の気もなしに使っている醤油のようなものが...
中谷宇吉郎 「風土と伝統」
...つまり殺される方に油断があるから...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...行燈の燈心がジーと油を吸い上げる音が聞えて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...油のきれた戦闘機の群が...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...私は初めて大楓子油の注射を尻へしたのであつた...
北條民雄 「発病」
...それは慈姑を山葵卸(わさびおろ)しで卸して米利堅粉と玉子と塩とで味をつけて油で揚げたのです...
村井弦斎 「食道楽」
...金魚だって当節油断がならないわよ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...そのいくらか茶色っぽいかみの毛を油けなしでひっ詰め髪に結った頭の中で...
山本周五郎 「季節のない街」
...清七はあるだけの麻繩と、蓆(むしろ)や藁繩(わらなわ)を持出させ、大工や左官たちを呼び集めて、油部屋へいった...
山本周五郎 「さぶ」
...水軍を統率している間は油断がならぬと...
吉川英治 「三国志」
...油断のならない子だね」睨むようにいったけれど...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??