...追ッつけ夕飯を届けてくる時刻とて鉄瓶(てつびん)の湯が快活に沸き立っている...
伊藤左千夫 「水籠」
...煮沸したものは好まないらしい...
犬田卯 「沼畔小話集」
...水は煮沸すると味が無くなる...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...櫛私の家では久しぶりに夜中に妻が髮を洗ふうまい工合に小供が早く寢たのでその隙に臺所で火をカン/\起して湯を沸かしてばら/\となつた髮をほどいた...
千家元麿 「自分は見た」
...そこのおかみさんが五厘銅貨を歓迎してくれた!(豆腐油揚が弐銭五厘なので釣銭として五厘銅貨がほしいといつた)古木を焚いて湯を沸かして砂糖湯を飲む...
種田山頭火 「其中日記」
...にぎやかなむしろ騒々しい談笑が客車の中に沸き上がった...
寺田寅彦 「写生紀行」
...風呂が沸く時分になっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...人形の四肢五体から沸々(ふつふつ)と血が吹き出して来る...
中里介山 「大菩薩峠」
...門野が湯を毎日沸かしてくれた...
夏目漱石 「それから」
...夜明まで在らしつて下さいませんか」お糸は湯を沸させたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人気はいやがうえに沸騰し...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...何処(どこ)もかもを沸騰させたかということがわかるではないか...
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...沸(わ)かしているだけだ...
火野葦平 「花と龍」
...久しく沸き起こっております...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...だが皆の興味が沸いたのはその直後...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...此潮流に棹さして極端に西洋臭い言文一致の文体を創めたのが忽ち人気を沸騰して...
水野葉舟 「言文一致」
...本式にすれば水一杯と牛乳一杯とクリーム一杯とを鍋の中で沸かして塩と胡椒(こしょう)とバターとを入れて米利堅粉(めりけんこ)を水で溶いてそれへ入れてかけ汁を拵(こしら)える...
村井弦斎 「食道楽」
...彼女は湯を沸かしては水にし...
横光利一 「上海」
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