...苫(とま)の間から河風が涼しく吹いて来た...
田山花袋 「朝」
...夜分は河風が冷えるのであろうか...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...河風(かはかぜ)の湿(しめ)ツぽさが次第に強く感じられて来て浴衣(ゆかた)の肌(はだ)がいやに薄寒(うすさむ)くなつた...
永井荷風 「すみだ川」
...吹きはらう河風(かわかぜ)に桜の病葉(わくらば)がはらはら散る...
永井荷風 「すみだ川」
...河風(かわかぜ)の湿(しめ)ッぽさが次第に強く感じられて来て浴衣(ゆかた)の肌がいやに薄寒くなった...
永井荷風 「すみだ川」
...河風(かわかぜ)の寒い往来(おうらい)へ出るのである...
永井荷風 「すみだ川」
...広場をわたる河風に花壇の花の香たゞよひてかすかに聞ゆる糸のしらべ...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...」……此時いづれの御屋敷にや八ツの時廻り河風にさそひてカチカチカチ...
永井荷風 「町中の月」
...夜の河風が襟元(えりもと)に吹き込んだもんだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...なまぐさい河風を朝の街へ吹きつけてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...りよは河風に吹かれながらぶらぶらと河ぶちを歩きながら思ひ出してゐるのだ...
林芙美子 「下町」
...清涼な河風がもう頬を撫でて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...さわやかな河風に労働者の群像が捧げている数条の赤旗は...
宮本百合子 「インターナショナルとともに」
...主人のない家は河風(かわかぜ)がいっそう吹き荒らして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...『白河風土記(しらかわふどき)』巻四に...
柳田国男 「山の人生」
...河風にあたろうと云うので少し下ったケエドルセイの通りをセーヌ河に添って歩いた...
横光利一 「旅愁」
......
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...――もう河風も冷たくはなかろう...
吉川英治 「源頼朝」
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