...それまで匹夫匹婦の娯楽であって士太夫の見るまじきものと侮蔑(さげす)んだ河原者の芸術を陛下の御覧に供したのでも明かである...
内田魯庵 「四十年前」
...けれどもそれ等と成立ちを異にしてゐる俳優が矢張り河原者の名稱のもとに蔑視されてゐたのを知れば...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...苟(いやしく)も帝国大学の学生が顔に粉黛をほどこして河原者の真似をするとは何事であるか...
辰野隆 「浜尾新先生」
...食うや食わずの場末小屋の河原者の情(なさけ)にまであずかるように成り果てたのであったろう?すべてが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...身分違いの河原者...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...河原者の供ではないか...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その上、辛抱(しんぼう)がならないのは、天下の公道で、二言めには、河原者の、身分違いのと、喚き立て、言い罵(ののし)るのを聞くことだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「いやしき河原者...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...河原者――これほど天上...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...河原者の身分ちがいのとさげすんでいる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...あんな河原者の一人や二人...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「おお、許すとありゃ――」と、助次郎、今夜も、かなり酔いがまわっているように見えたが、縁側から、沓脱(くつぬ)ぎに揃えてあった、庭下駄を突っかけて下りると大股に、雪之丞の側に歩み近づいて、「これ、河原者!」と、鉄扇を突きつけて、「その方、身分ちがいの身を以て、生意気(なまいき)に、剣技を誇るなぞ、奇怪至極だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...河原者と一くちに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...河原者風情のために...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ど、どうせ、河原者風情に、汚されてしまうみさおだ! 浪路どの、拙者、洒落(しゃれ)に、物をいっているのではござらぬぞ」――わ、う、う、う!と、出ぬ声を出そうと、あせり切った浪路――――おのれ、不所存な! 子供のころから、さも小父のようにも物をいいおりながら、畜生道に、堕(お)ちたか、おのれ――いつか帯の間をワナワナとふるえる手がさぐる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ソキといいシュクといいハチヤといい河原者という類は...
柳田國男 「地名の研究」
...T「河原者風情に真似られるとは大吉奴...
山中貞雄 「中村仲蔵」
...岩井染之助一座の河原者と思われる...
吉川英治 「江戸三国志」
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