...――甲羅(こうら)の半ば砕けかかったもう一匹の沢蟹をじりじり引きずって行くところなのです...
芥川龍之介 「手紙」
...僕はだんだん石菖(せきしょう)のかげに二匹の沢蟹の隠れるのを見ながら...
芥川龍之介 「手紙」
...先つ年他(かれ)が叔父沢蟹(さわがに)と合戦せし時も...
巌谷小波 「こがね丸」
...沢蟹がおりそうなりとて...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...沢蟹を追っかけていた五六人の小供の群は...
田中貢太郎 「放生津物語」
...たくさんの小さな沢蟹が紫がかった鋏をあげてぞろぞろと来るところであった...
田中貢太郎 「放生津物語」
...とびかふ蝗、赤い沢蟹、蓼紅葉、いろ/\のものを見たり聞いたりしたが、句にならなかつた、気分が散漫だつたから...
種田山頭火 「其中日記」
...沢蟹がいやですわ...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...沢蟹がいっぱいたかっていた...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...蝿とか烏なら、死体にたかることもありましょうが、まさか、沢蟹が……...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...沢蟹がうじゃうじゃたかっている……...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...「天城山の渓流には、沢蟹がいますか...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...長谷川は沢蟹を探したが...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...うまく見付けて掘ると沢蟹の小さいのを...
葉山嘉樹 「万福追想」
...たけ六尺ほどで髪の長さは踵(かかと)を隠すばかりなる女が沢蟹(さわがに)を捕へて此火に炙(あぶ)つて食ひ...
柳田国男 「山の人生」
...少しく前の沢蟹の話とは一致せぬが...
柳田国男 「山の人生」
...無数(むすう)の沢蟹(さわがに)が走りまわったのに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...沢蟹(さわがに)の影も見えるくらいだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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