...個性が充実して他に何の望むものなき境地を人は仮りに没我というに過ぎぬ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...×試みに没我的愛他主義者に問いたい...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...きょうの没我のパッションが大事です...
太宰治 「或る忠告」
...没我的――東洋的――素直な生き方...
種田山頭火 「其中日記」
...コリンズのその劇の主人公のリチャード・ウォーダーの没我的な性格が...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...全幅の服従と絶対の没我とをもって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...精密な没我的な観察にのみ終始して...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...ああした本能的な没我的な瞬間があるか...
中島敦 「悟浄出世」
...本気でそれにかかっている人の没我...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...古作品の美は没我の美である...
柳宗悦 「工藝の道」
...没我に活きる工藝は個性の主張に止まることができぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...彼らの美は没我(ぼつが)の美であった...
柳宗悦 「工藝の道」
...没我の境に入らずば美を産むことはできぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...否、没我より、より深く自己を活かす場合があろうか...
柳宗悦 「工藝の道」
...「没我」と云い「忘我(ぼうが)」と云い...
柳宗悦 「工藝の道」
...没我(ぼつが)の世界にのみ現れるのと同じである...
柳宗悦 「工藝の道」
...器に見らるる没我は救われている証(しるし)である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...没我、無我、身なく、古今なく、思わず長い夜も忘れる」「お燈(あかり)が持ちませぬので、さだめし、読書にも暗うて、ご難儀でござりましたでしょう」「いや、この真如(しんにょ)の月と、この雪明りとに向えば、盲心も、眼(まなこ)をひらく心地がする」「夕のお斎(とき)をさしあげましょうか」「そうそう、忘れていた、わしはまだ夕餉(ゆうげ)をいただいていなかったの...
吉川英治 「親鸞」
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