...この縞はたぶん紙を漉(す)く時に繊維を沈着させる簾の痕跡であろうが...
寺田寅彦 「浅草紙」
...あきらめた多少皮肉な沈着さで言いつづけた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かつて嘘(うそ)を言ったことのない男にふさわしい勇敢な沈着さで頭を上げていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...憲庵は大医らしい沈着さで眺めながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...主人は驚愕(きょうがく)の中にも沈着さを失わず...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...少年は一見不良少年らしい沈着さで...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その他所行の沈着さへ失はれ盡したやうに思はれる...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...朝子も沈着さとしてばかりは聴かれないのであった...
「おもかげ」
...よく沈着さと推理と体力とで飛行機のところまで辿りついたが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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