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芥川龍之介 「廿年後之戦争」
...かかる場所に死体も沈むべきであるという道理が知れた」と申したが...
井上円了 「おばけの正体」
...悲哀に沈む人霊と同情推察の交換をなさんとするものは...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...其の向うには、鰻や鮒を入れた大きな魚籃(びく)が半分水に浸(ひた)って、もう其の向うは乱れ葦の縦横に生い茂って、雲つく程伸びたのもあれば、半(なかば)からぽっきと折れたのもあり、葉が浮くやら、根が沈むやら、影が水に映って、水が影を揺(うご)かして、影か形か、形か影か、深いか浅いか、一切分らない...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...そこで沈むときは一と溜りもなくぶくぶくと...
長谷川伸 「奇術考案業」
...やや遠き岩に手をかける)政吉 (焦って討とうと構える)文太郎 (手を辷(すべ)らせて沈む)政吉 ああっ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...敢て自から結婚契約の権利を放棄して自から苦鬱の淵に沈むのみならず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...仮りに人民の徳義今日よりも衰えてなお無学文盲に沈むことあらば...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...只親仁の不承知より手に手を執って淵川に身を沈むるという段に至り...
二葉亭四迷 「小説総論」
...きけば隔日ぐらいに降るとの事、すこし気が沈む...
別所梅之助 「雪の武石峠」
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槇村浩 「ハンニバル雪のアルプ越」
...性質も沈むでゐるが...
三島霜川 「青い顏」
...変化を欠く規則は単調に沈む...
柳宗悦 「工藝の道」
...コンコルド女神老けにし春の雨シヤンゼリゼ驢馬鈴沈む花曇騎手落す春寒の野やみぞれをりここでは句にはならぬ...
横光利一 「欧洲紀行」
...ひとり和やかに沈む癖があった...
横光利一 「微笑」
...後の作戦はいくらでも立つ」夕陽(せきよう)西へ沈む頃...
吉川英治 「三国志」
...しばし人霞の上の埃(ほこ)りも沈むかのように見えた...
吉川英治 「私本太平記」
...彼女はただ――女ごころに――殊にそういう曠(は)れがましい事は好きだし、又性来(せいらい)が勝気だし――一面には又、浪人して出て来た故郷元(くにもと)に対しても、ここで良人が、名誉を世に揚(あ)げてくれればという射倖心(しゃこうしん)も手伝って、(お金などは、ほん気になって、工面しようと思えば、どうにでもなるではございませんか)と、良人の沈むほど、彼女はそれを励ます気になって、何でもない事のように云い断(き)った...
吉川英治 「死んだ千鳥」
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