...「よしやり抜くぞ」という決意が鉄丸のように彼の胸の底に沈むのを覚えた...
有島武郎 「親子」
...魚は鳥を沈むること能はず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...影沈む緑の梢(こずえ)に...
泉鏡花 「一景話題」
...日は沒し、汝も急に沈む...
千家元麿 「自分は見た」
...ずんずん沈む...
太宰治 「走れメロス」
...・いつしよにくりやへとびこんだは蛙の子・ゆふざればトマト畑でトマトを味ふ・さびしうなつてトマトをもぐや澄んだ空・煙ひろがるゆふべの山はうごかない八月廿七日晴朗、新秋清涼の気天地に満つ、身辺整理、心境平安、澄んで沈むのか、沈んで澄むのか、とにかく落ちついた...
種田山頭火 「行乞記」
...夕陽沈む時まではまだ/\酒食我取らず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ホームズは先の見えない物思いに沈む...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...三寸低く沈む時分になると...
中里介山 「大菩薩峠」
...たゞ土の下(した)へ心が沈む丈で...
長塚節 「土」
...軍艦が沈むという考えがみなの頭に凝りかたまり...
久生十蘭 「海難記」
...つぎの瞬間には沈むかという危険な状態でメリク岬の鼻をかわしたが...
久生十蘭 「海難記」
...沈む結果をも将来しているようであった...
火野葦平 「花と龍」
...それから沈む迄二時間と四十分のあいだ...
牧逸馬 「運命のSOS」
...やがて真紅の陽が美濃の山のかなたに沈むと...
松濤明 「春の遠山入り」
...水に流して見てやや沈むほう...
柳田国男 「母の手毬歌」
...みな簾中の乗物にとりついて泣き沈むやら...
吉川英治 「新書太閤記」
...とめどない涙の中に沈むのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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