...親船の沈むのを見る...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...怎(どう)したもんだか僕あ気が沈む...
石川啄木 「漂泊」
...轟(とどろ)きながら奈落の底に沈むと思う...
泉鏡花 「霰ふる」
...この飛行艇が沈むまでに...
海野十三 「太平洋魔城」
...巷(ちまた)の塵の底に沈むか...
太宰治 「HUMAN LOST」
...太陽の沈むのは存外早いようである...
外村繁 「日を愛しむ」
...百城は、足も動かさずに、巧みに、上半身を躱していたが、七瀬は、足許を乱して、百城の躱す巧みさと、自分の刀の短さとに、苛立ちながら、身体を浮かして、次の刀を、手いっぱいに――腰までも延し切って、斬りつけた途端――さっと、百城の身体が、沈むと、右手の鞘が、七瀬の両腕の下を、払い上げた...
直木三十五 「南国太平記」
...その船の沈むまでを見ていたものとしか思われないくらいの話ぶりでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから日が沈むでしょう...
夏目漱石 「夢十夜」
...沈むところへ沈んだものだと直吉は思つた...
林芙美子 「瀑布」
...暗らさが瞳に沈むと...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...至つて酒に抵抗力の無い彼の肉体は恰もブランコにでも乗つて居るかのやうにスースーと浮いたり沈むだりしてゐるやうな気持になつた...
牧野信一 「公園へ行く道」
...一切の工程を自らでなさねばならぬ不自由さに沈むであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...個性に沈むからである...
柳宗悦 「工藝の道」
...気持が沈むのに降参した...
山本周五郎 「桑の木物語」
...これも心に爪を立てられた思い出の一つになるのだと矢代は思い沈むのであった...
横光利一 「旅愁」
...後の作戦はいくらでも立つ」夕陽(せきよう)西へ沈む頃...
吉川英治 「三国志」
...――鉄は水に沈むもの...
吉川英治 「新書太閤記」
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