...――c.汽船が帆船を後に曳いて行く...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...浅草行きの電車も蒸汽船も一杯の人を乗せ...
谷崎潤一郎 「幇間」
...自分はまだ一ぺんも汽船に乗ったことがないのに...
壺井栄 「大根の葉」
...戦争でなくても、汽車、自動車、飛行機はみんな殺人機械である...
寺田寅彦 「からすうりの花と蛾」
...いつの間にか船首をめぐらせる端艇小さくなりて人の顔も分き難くなれば甲板(かんぱん)に長居は船暈(ふなよい)の元と窮屈なる船室に這(は)い込み用意の葡萄酒一杯に喉を沾(うるお)して革鞄(かばん)枕に横になれば甲板にまたもや汽笛の音...
寺田寅彦 「東上記」
...(明治四十年十月三日『東京朝日新聞』)十三霧中の汽車信号鉄道線路の傍に巨人のごとく直立しあるいは片手あるいは両手を拡げて線路の安否を知らせる普通の信号標は...
寺田寅彦 「話の種」
...夜汽車になさい...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...七月十六日にはまた澁谷へ行つて蒸汽船註文の事を昌造と相談し...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...案外二人はあの汽車の窓から道ノ尾駅一帯の桜を...
永井隆 「この子を残して」
...それで向うから来る汽車をとめて見せると云う大気焔(だいきえん)さ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...小さいおもちやの汽車や...
槇本楠郎 「かぶと虫」
...けれどもそのときはもう硝子の呼子は鳴らされ汽車はうごき出しと思ふうちに銀いろの霧が川下の方からすうっと流れて来てもうそっちは何も見えなくなりました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...今や上野に着せんとする汽車の二等室内には大原家の一行五人が毛布(けっと)を畳(たた)み鞄(かばん)を締め...
村井弦斎 「食道楽」
...花売を見しその夕(ゆうべ)の汽車にてドレスデンを立ちぬ...
森鴎外 「うたかたの記」
...汽車の如きに至っては山道を平地にしてしまった...
柳田国男 「峠に関する二、三の考察」
...汽車で通って見ますと二つのお山の間に...
柳田國男 「日本の伝説」
...此(この)汽車は甲武線の電車の様に...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...十二時幾分かの汽車に乘つた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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