...何度おたずねになっても、あたくしはそれについては申上げない決心をいたしていますの」顔をあげると、三津子は、決然といった...
海野十三 「地獄の使者」
...大臣が御巡視もなさらぬのは不親切としか思われません」野口が決然といい放った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...そして決然としてすぐにも東京へ帰って行って...
近松秋江 「狂乱」
...彼は御前評議の席において、決然として曰く、「既にかく鎖国と決する上は、和の一字は、永劫(えいごう)未来、御用部屋に封禁して、再び口外する勿(なか)れ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...決然として韓国に向ひたるは甚だ人意を強うするに足りき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...左五だけは決然として北海道へ落ち延びたのである...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...決然として自己保然の唯一の道を採ったのに何んの不思議があるでしょう...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...決然として面をあげると...
野村胡堂 「胡堂百話」
...決然として顔を振り仰ぎました...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...己は決然と命を捨てて戦うことができるであろうか...
原民喜 「壊滅の序曲」
...しかし両方から今度は決然と進んで来る...
原民喜 「夜」
...彼は決然として起ち上り...
穂積陳重 「法窓夜話」
...決然と難事に立ち向かう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...(決然と天幕へはいって行こうとするが...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...決然と加入を拒んだ大家や中堅もあるにはあった...
正岡容 「寄席」
...T「あたし行きます」と決然として言ってのけた...
山中貞雄 「なりひら小僧」
...そう思って彼はおそろしく決然と首を振った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...勝頼はもう決然と...
吉川英治 「新書太閤記」
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