...算術の日課を授くるに汲々(きゅうきゅう)として...
井上円了 「おばけの正体」
...あなたも鉱毒事件のような一局部の問題に汲々としている場合でない」と島田が忠告したのに対し...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ただ糊口のために汲々たる有様となった...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...新智識に汲々し、尋究して止まざるは、實に日本學生の特色なり...
イー、エー、ゴルドン 高楠順次郎訳 「弘法大師と景教との關係」
...彼等悪徒ハ区々たる銅臭のために其良心を汚涜せられ同郷の友を殺して私利を貪るに汲々たり...
田中正造 「非常歎願書」
...ただ自分の刻下の生活の営みに汲々(きゅうきゅう)として...
寺田寅彦 「沓掛より」
...今日公式呼ばわりをするに汲々たる連中よりも真実があったと私は思っている...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...科学の駆逐に汲々としている...
戸坂潤 「ひと吾を公式主義者と呼ぶ」
...各人は私利にのみ汲々(きゅうきゅう)として...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ただ出来るだけ多くの快楽を得ることのみに汲々としています...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...ただ専門の学に汲々としているばかりで...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...勢力扶植に汲々たるに...
日野強 「新疆所感」
...不正の利慾を貪るに汲々として寧日なき有様であった...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...と云つて他人の日誌から丹念に「天気」を写し取る程の汲々性で...
牧野信一 「貧しき日録」
...各が自己の存立に汲々(きゅうきゅう)としている世情の常とはいっても...
吉川英治 「新書太閤記」
...現状の維持に汲々(きゅうきゅう)としていたからであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...身の栄達に汲々(きゅうきゅう)たる――文字どおりの犬でござる...
吉川英治 「新書太閤記」
...栄花に汲々たる公卿顕官の策動が絶えない...
吉川英治 「随筆 新平家」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??