...江戸紫の襟に映る...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...」その時お蔦も、いもと仮名書の包みを開けて、元気よく発奮(はず)んだ調子で、「おお、半襟を……姉さん、江戸紫の...
泉鏡花 「婦系図」
...)都路は五十路(いそじ)あまりの三つの宿、……公子 おお、それだ、字書のように、江戸紫で、都路と標目(みだし)が出た...
泉鏡花 「海神別荘」
...柳浪が主宰した『小文学』と『江戸紫』と...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...ゆら/\ゆれる伊達帯(だておび)から江戸紫(えどむらさき)の日(ひ)が暮(く)れる...
竹久夢二 「桜さく島」
...半襟は江戸紫のビロードなど多かつたやうにおもふ...
竹久夢二 「砂がき」
...ゆらゆらゆれる伊達帯(だらり)から江戸紫(えどむらさき)の日がくれる‥‥‥みや よや夕霧さん‥‥‥‥たもとそつといだけばしんなりとあまへるやうにしなだれかゝる――わたしのたもと...
竹久夢二 「どんたく」
...其頃『江戸紫』といふ雑誌が硯友社の人達の手に由つて発行されて居た...
田山録弥 「尾崎紅葉とその作品」
...昔は江戸紫などと称え一般に紫はこの紫根で染めたものだが...
牧野富太郎 「植物記」
...御神体は助六が江戸紫の手拭であるとつたへられてゐたが...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...ポッカリと江戸紫の花咲きそめることだろう...
正岡容 「小説 圓朝」
...落語家万事、偐(にせ)紫、江戸紫、古代紫、紫、紫、むらさきのこと――芸の落ちゆく最後のお城、御本丸は、ついに「紫」以外の何物でもない、ないのだ...
正岡容 「小説 圓朝」
...膝(ひざ)になびいた一(ひと)ひらの江戸紫に置く繍(ぬひ)は...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...浮織(うきおり)唐草の江戸紫は...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...自分の着ていた江戸紫の被布(ひふ)であった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...遠方からでもすぐ眼の中へとびこんで来るような江戸紫の布(きれ)を...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...その江戸紫の頭巾を...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...もう眼の中にまで沁(し)みこんでいる濃い江戸紫の布(ぬの)が...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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